4月3週のトピック

「ばーちゃん、私もスマホ欲しいんだ」「MVNOだったらいーよ」

こんな会話が果たしてどこまで現実的に行われているものでしょうか。

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最近ネット広告やテレビCMでも格安な値段でスマートフォンが利用出来る事を謳っている物がよく見かけられます。

これらは「MVNO」というサービスを使って携帯電話事業を提供している事業者の広告です。

MVNO(仮想移動体通信事業者)とは自社で通信回線を持たず、既存の携帯キャリアから回線を大口で借り受け、これを小口で再販する事で収益を上げている通信事業者の事を言います。

この様な事業を以前から行っていたのが日本通信でしたが、最近ではインターネットプロバイダが参入して来たり、特定の販売網と提携してそこだけで販売する様な方法でシェアを伸ばしているサービスも多くあります。

MVNOサービスの比較(一例)

  日本通信
b-Mobile SIM
(イオン専用)
音声通話プランS+データ通信プランA
OCN
モバイルエントリー d LTE 980
BIGLOBE
LTE・3G
&「ほぼスマホ」
(ライトSプラン)
楽天ブロードバンド LTE
エントリープラン
販売している所 イオンショップ(取扱い店のみ) Amazon.co.jp BIGLOBEに直接申し込み 楽天ブロードバンドに直接申し込み
購入出来る品物 SIMカードのみ SIMカードのみ SIMカード
+専用スマートフォン本体
SIMカードのみ
MVNO元キャリア docomo docomo docomo docomo
通信速度 150Kbps 100Kbps 37.5Mbps
(最大論理値)
75Mbps
(最大論理値)
通信量制限 無制限 30MB
(1日当り)
2GB
(1か月当り)
200MB
(1か月当り)
通話サービス あり
※1365円分の無料通話分付き
なし なし
(専用IP電話サービスを利用すれば可能)
なし
月額最低料金 2270円~ 980円~ 2980円~ 980円~

 

MVNO事業者は多くの場合、一般的なスマートフォンの料金より毎月の利用料金が格安な料金体系をしていますが、これには一つからくりがあります。

一つは通話機能が使えない事で割安感を提供している、と言う事。つまり一般加入電話や他の携帯電話との通話はスマートフォンそのものに機能があっても料金プランがないので使用出来ない、と言うものです。

もう一つは通信速度が極端に遅い事。一般の携帯キャリアでは今や100Mbpsを超える様な通信速度も出せるサービスがあるのに、MVNO系の通信速度は120Kbps(0.12Mbps)や200Kbps(0.2Mbps)と言った様にかなりの通信速度の差があります。

そんな遅さで役に立つの、と思われるかもしれませんが、メールやTwitterと言う様な文字中心のデータ送受信は元々通信量自体が多くないので、こうした低速な通信速度でもさほどの不自由がなく利用出来る、という事なのです。

そして高速な通信が必要な場合は自宅の無線LAN経由でブロードバンド回線を利用すればいい、というのがMVNOの考え方なのです。

では具体的にMVNOを利用するにあたってはどの様な手順を踏めばよいのでしょう。

MVNO事業者は契約をしてもSIMカードという携帯電話の中に設置する通信を管理するICカードを手渡すだけで、これを利用する為のスマートフォンはユーザーが用意しなければいけない、という事なのです。

MVNOで使われている通信回線は殆どがNTT docomoの回線ですので、docomoのスマートフォンがあればいいことになります。と言っても、docomoショップや携帯電話販売店では電話機単体では販売はしてくれません。

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そうしたニーズを見越してか、こうしたキャリアに依存しないSIMフリーのスマートフォンが販売されました。これまでSIMフリーのスマートフォン自体は日本でも販売はされていましたが、多くの場合は海外からの並行輸入品で、国内で使用する正規の認可が取れてない物ばかりでした。

今回発売されたCoviaのSIMフリースマートフォン「FleaPhone CP-D02」は国内で使用する認可もちゃんと取れた、堂々と購入出来るSIMフリースマートフォンになります。

これに上記のMVNO契約のSIMカードを組み合わせれば、毎月の通信費がかなり節約出来るスマートフォン利用が可能になる、のですが、まだまだハードルは少し高め、でしょうか。

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