2016年 8月

中高年の皆さん、契約する時は慎重に。

8月中頃からネット上で話題になっているのが、パソコン販売チェーン店「PCデポ」の高齢者を相手に「必要のないサポート契約」をさせ、その解約を家族が申し出ると「20万円もの違約金」を請求された、と言う問題です。

事の発端は16年8月14日から複数回に分けて、短文投稿SNSのTwitterに”ケンジ”さんと言うユーザーが投稿した記事によるものです。

ケンジさんによると、彼のお父さん(80才で独居)はノートパソコンの修理の為にPCデポ幕張インター店を訪れたのですが、そこでどう言う訳かパソコンのサポート契約を結ぶ事になり、一番グレードの高いサポートサービスを契約する事になってしまいました。

このプランはパソコンやスマートフォン等の設定やサポートを最大10台まで行える、年間10回までの電話サポートも付く、iPad Air2も付いてくると言うもので、どう考えても独居老人には不要な内容と言わざるを得ません。しかも付いてくるはずのiPadはお父さんの手元になく(PCデポ側には引き渡しをしたと言っている)、更に契約書を読むとフレッツ光+ひかり電話の申し込みもしているが、その様な工事をされた形跡もない、と謎だらけで、これにも拘らず月額のサポート料金が約15000円と言う事で、息子さんであるケンジさんが解約を求めた所、これら全ての契約を解除するとその違約金が20万円と請求され、法外な値段にケンジさんも抗議し、結果的に店側との折半で10万円程に減額された、と言うのです。

しかしケンジさんはこれでも納得できず、Twitterにこれらの明細書を写真付きで投稿し、大きな問題として注目されるようになったのです。

↑テレビのワイドショーでも取り上げられています。

後のニュース記事でも紹介されていますが、ケンジさんのお父さんは2015年にもPCデポとの間で同様のトラブルがあり、この時も息子のケンジさんが店側に出向いて無料解約をしていますが、しかしその際に「父親は認知症を患っているため、今後父親がこのお店に来ても私に無断で契約を結ばせるようなことはやめてほしい」と告げ、店側もこれを了承し、その時はこれで終了していました。

所がそれから3か月後の15年12月、お父さんはパソコンの調子が悪いと言う事で再びPCデポに訪れ、上記の申し送りが蔑ろにされ、結果的に月額14245円のサポート契約を結ぶ事になってしまったのです。お父さんはその後体調を崩して入院、現在は老人ホーム暮らしをしているそうです。ケンジさんは老人ホーム入居に際して自宅を片付けしている際にこの契約に気づき、解除を申し出たら約20万円の解約金が請求された、と言う訳なのです。

この件を発端にしたかの様に、現在ネット上ではPCデポに関するいろいろな問題が数多く噴出しています。

例えばこの新聞広告↓

このまま読むと非常に危険な兆候があるのでは、と疑ってしまいますが、実はこれはインストール済みのiPhoneアプリが1つ、新しいバージョンが出ているのでアップデートして下さい、と言うサインなだけで、何ら危険性のあるサインでもありません。

他にも店内で販売してるSDカードやポータブルHDDに必要のないクラウドストレージのサービスが付いてたり(しかもその値札の書き方が誤解を与えそうな悪質な書き方)、とまさに叩けば埃が沢山出て来るような有様です。

更に最近ではPCデポの元社員や元アルバイトがSNSで内部告発の様な発言をしたり、その様な発言に対して元上司から「関連発言を取り消せ」「訴えるぞ」と言った恫喝まがいの電話もかかって来る、と泥沼の様な様相を呈しています。

そういえば、PCデポではWeb限定優待クーポンと言う物を出していますが、その利用対象者は「女性」か「55歳以上」となっています。こういう状況も見るにつけ、どうにも「情報弱者」を食い物にしてるとしか思えない内容です。

当面、危うきに近寄らず、がよい様ですね。

中高生のお子さん、お孫さんを持つ世代の方は看過できないかもしれません。

中高生向けのSNS(ソーシャルネットワークサービス)として人気のあった「ゴルスタ」と言うWebサービスがあります。

ゴルスタはスマートフォンアプリでサービスが提供されており、LINEの様なユーザー同士の会話「トーク」の他、悩み事を相談する「みんなの相談」、ネットを通じたユーザー同士の生放送「ゴルキャス生配信」、写真を投稿して人気を競う「ピクチャーコンテスト」等のコミュニケーションサービスを提供していますが、提供サービスの中でも少々異質なのが「スナップスタディ」と言う動画授業サービスです。100人以上いする色々な先生が動画で勉強を教えてくれる、と言うサービスです。

これは「ゴルスタ」が元々「GoalStart(ゴールスタート)」と言う教育アプリであったこと、運営している株式会社スプリックスが学習塾の運営や教育用コンテンツの作成を主な事業内容としている会社である事に由来しています。

そんなゴルスタですが、8月下旬位から、所謂「炎上」と言う状況になってきています。

きっかけは例によってTwitterに投稿された「ゴルスタの運営を批判したらアカウントがBAN(強制的にSNSを退会させられる、若しくはSNSの利用を出来ない様に制限される制裁処置)された」と言う内容のものです。

一般的にSNSをBANさせられる様な場合は違反行為に対しての警告を受け、それでも改善されない様な場合にBAN、と段階を踏んで行われるものですが、ゴルスタの場合は運営側の批判、それもそれ程強い口調でもない批判を、それをゴルスタ以外のSNSでつぶやいた程度でBAN、と言うかなり強引な運営になっていました。

またBANさせられた会員はそのまま復帰する事は普通はしにくいのですが(運営側に事情説明して復帰できる場合もあります)、ゴルスタには「反省文を運営側に提出」「学生証の画像データの送信」をする事でBANから復帰出来る仕組みがあり、他のSNSに比べてかなり特殊と言わざるを得ません。

↑ゴルスタ運営公式Twitterアカウント つまり運営会社側の公式発表の場でこの様な発言内容は少々違和感が…

何より奇異に見えるのは、ゴルスタの運営批判を別のSNSであるTwitterですると、ゴルスタのアカウントがBANされる、つまりゴルスタの運営サイドはTwitterで自社の批判がされている事を常に監視している、と言う事です。

実はゴルスタのアプリ自体にも利用登録に際して「24時間365日体制での監視システム」「他ユーザーからの通報システム」「不審ユーザーの自動検出」と言った、脅しめいた注意文が最初に表示され、アプリインストール時に参照される個人情報も「連絡先」「位置情報」「他のSNSのアカウント」「スマホ内に保存されている画像/メディア/ファイル」「カメラ」「マイク」「端末IDと通話情報」と単なるSNSの利用には必要ないと思われる程の個人情報を抜き取られてしまいます。

こうして収集された個人情報ですが、しかしその取扱いは残念どころかかなり危険な使い方をされており、運営の公式Twitterを通じてBANしたユーザーの個人情報を公開、と言うかもはや「さらし者」にしてしまう所まで来ており、更にTwitterを通じて「運営批判は業務妨害として告発」「警察に通報」「法的手段に」「加担した人間やツィート拡散に協力した人間も特定して」と言った強権的な発言まで飛び出しており、もはや中高生はおろか、大人ですら近寄りがたい状況になってしまいました。

↑かわいい名前とは裏腹に言ってる事はかなり強権的

これらの内容では当然ながら「炎上」に発展し、現在ゴルスタ運営公式Twitteはアカウントを削除し閲覧できない状態になっていますし(削除前に保存された発言内容のまとめはこちら)、iPhone用/Android用のアプリも配布先サイトから削除されています。運営会社のWebページも現在は閲覧できない状況です

学習に役立つSNS、と聞けば大人の方も使用を許してしまいそうですが、やはりそこは大人が精査して善し悪しの判断を助けてあげるのも必要では、と思いますが、いかんせん最初に「中高生以外は参加不可」と大人が中身を精査出来ない様に囲われている様な事情も困ったものです。

 

もう1冊ずつ本を買う時代ではない、のでしょうか。

8月3日からAmazonが「Kindle Unlimited」のサービスを開始しました。

このサービスは月980円を支払うとKindle電子書籍サービスで提供している雑誌、小説、ビジネス本、実用書、コミック等、約12万冊が読み放題になる物です。

この様なサービスはdocomoの「dマガジン」、auの「ブックパス」、ソフトバンクの「ブック放題」等がありますが、これらのサービスは大体月額が400~500円程度なのに対して、月980円のAmazon Unlimitedは若干高い感じが否めません。

しかし、ブックパスやブック放題はそれぞれauユーザー、ソフトバンクユーザーしか利用登録が出来ない、という問題があります。

Amazon Unlimitedはこうしたキャリアの縛りはなく、Amazonのアカウントがあるならどなたでも利用可能です。またdマガジンはタイトルの通り雑誌メインなのに対して、小説やビジネス書、実用書など幅広く大量に網羅されているのもAmazon Unlimitedの強みです。

閲覧はスマートフォン、タブレットからはKindleアプリで、パソコンの場合はWebブラウザを使用する「Kindle cloud Reader」や専用アプリ「Kindle for PC」でも利用可能です。

Amazonのアカウントがある方なら30日間は無料でお試しが出来ます。暑い毎日、冷房の効いた部屋で電子書籍を楽しむのはいかがでしょう。

 

日本の常識=世界の非常識、を感じてしまいます。

image2

この写真、何処の風景だと思いますか?

実はこれ、ニューヨークの街中を写真加工し、東京の様にしたらどのように見えるか、というテーマで作られたビデオ作品展示の一コマなのです。

因みに元の写真はこちらです。↓

image

こうして見ると、東京の街中がいかに広告だらけかって思い知らされますね。

こちらはコペンハーゲンの街中を「東京化」したものですが、銀座や新橋辺りの飲み屋街、と言っても信じてしまいそうな風景ですね。

ブエノスアイレスの街並みも、東京っぽく広告を付けると、渋谷や原宿の様に見えてしまいます。

エッフェル塔を見上げるパリのシャン・ド・マルス公園もちょっと加工するだけで芝公園の様な雰囲気に…ってエッフェル塔のカラーがおかしいですが(笑)。

イタリア、ヴェネチアにあるビザンチン教会も東京可するとこんな感じになります。動画で変化する様子を細かく見ていくと、東京風に加工する工程がよく分かって興味深いですね。

これらの作品は、デザイナーの石井大五さんが「世界東京化計画(worldwide Tokyo-lization Project)」と題し、Webサイト「Spoon & Tamago」に掲載しています。

また11月27日まではイタリアで開催されているヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展にてビデオ展示されています。

流石にイタリアまではいけませんが、こうしたこうした企画を日本にいながら見て楽しめるのもネットのいいところですね。

 

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