8月29日のトピック

中高生のお子さん、お孫さんを持つ世代の方は看過できないかもしれません。

中高生向けのSNS(ソーシャルネットワークサービス)として人気のあった「ゴルスタ」と言うWebサービスがあります。

ゴルスタはスマートフォンアプリでサービスが提供されており、LINEの様なユーザー同士の会話「トーク」の他、悩み事を相談する「みんなの相談」、ネットを通じたユーザー同士の生放送「ゴルキャス生配信」、写真を投稿して人気を競う「ピクチャーコンテスト」等のコミュニケーションサービスを提供していますが、提供サービスの中でも少々異質なのが「スナップスタディ」と言う動画授業サービスです。100人以上いする色々な先生が動画で勉強を教えてくれる、と言うサービスです。

これは「ゴルスタ」が元々「GoalStart(ゴールスタート)」と言う教育アプリであったこと、運営している株式会社スプリックスが学習塾の運営や教育用コンテンツの作成を主な事業内容としている会社である事に由来しています。

そんなゴルスタですが、8月下旬位から、所謂「炎上」と言う状況になってきています。

きっかけは例によってTwitterに投稿された「ゴルスタの運営を批判したらアカウントがBAN(強制的にSNSを退会させられる、若しくはSNSの利用を出来ない様に制限される制裁処置)された」と言う内容のものです。

一般的にSNSをBANさせられる様な場合は違反行為に対しての警告を受け、それでも改善されない様な場合にBAN、と段階を踏んで行われるものですが、ゴルスタの場合は運営側の批判、それもそれ程強い口調でもない批判を、それをゴルスタ以外のSNSでつぶやいた程度でBAN、と言うかなり強引な運営になっていました。

またBANさせられた会員はそのまま復帰する事は普通はしにくいのですが(運営側に事情説明して復帰できる場合もあります)、ゴルスタには「反省文を運営側に提出」「学生証の画像データの送信」をする事でBANから復帰出来る仕組みがあり、他のSNSに比べてかなり特殊と言わざるを得ません。

↑ゴルスタ運営公式Twitterアカウント つまり運営会社側の公式発表の場でこの様な発言内容は少々違和感が…

何より奇異に見えるのは、ゴルスタの運営批判を別のSNSであるTwitterですると、ゴルスタのアカウントがBANされる、つまりゴルスタの運営サイドはTwitterで自社の批判がされている事を常に監視している、と言う事です。

実はゴルスタのアプリ自体にも利用登録に際して「24時間365日体制での監視システム」「他ユーザーからの通報システム」「不審ユーザーの自動検出」と言った、脅しめいた注意文が最初に表示され、アプリインストール時に参照される個人情報も「連絡先」「位置情報」「他のSNSのアカウント」「スマホ内に保存されている画像/メディア/ファイル」「カメラ」「マイク」「端末IDと通話情報」と単なるSNSの利用には必要ないと思われる程の個人情報を抜き取られてしまいます。

こうして収集された個人情報ですが、しかしその取扱いは残念どころかかなり危険な使い方をされており、運営の公式Twitterを通じてBANしたユーザーの個人情報を公開、と言うかもはや「さらし者」にしてしまう所まで来ており、更にTwitterを通じて「運営批判は業務妨害として告発」「警察に通報」「法的手段に」「加担した人間やツィート拡散に協力した人間も特定して」と言った強権的な発言まで飛び出しており、もはや中高生はおろか、大人ですら近寄りがたい状況になってしまいました。

↑かわいい名前とは裏腹に言ってる事はかなり強権的

これらの内容では当然ながら「炎上」に発展し、現在ゴルスタ運営公式Twitteはアカウントを削除し閲覧できない状態になっていますし(削除前に保存された発言内容のまとめはこちら)、iPhone用/Android用のアプリも配布先サイトから削除されています。運営会社のWebページも現在は閲覧できない状況です

学習に役立つSNS、と聞けば大人の方も使用を許してしまいそうですが、やはりそこは大人が精査して善し悪しの判断を助けてあげるのも必要では、と思いますが、いかんせん最初に「中高生以外は参加不可」と大人が中身を精査出来ない様に囲われている様な事情も困ったものです。

 

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