2014年 10月

中高年の皆さんの方が若者に勝てるかも知れません、しかもITの分野で。

最近発表されたある統計によると、スマートフォンの普及率が全世帯の62.6%となり、個人でみると20~29歳は83.7%になったのに対して、パソコンの普及率はじわじわと減少し、20~29歳ではスマホを下回る78.8%、という結果が出ました

この事は若者にとってよく使うIT機器はスマホ、と言う事になり、文字入力の方式もスマホでよく使われる「フリック入力」の方が主流になっている、逆にパソコン用のキーボードの配列である「QWERTYキーボード」には馴染みが薄いという結果に繋がっています。

フリック入力とは左図の様に、50音のア段の文字だけが表示されたキーボードを操作する入力方法で、各文字にタッチすると上下左右にその行のイ段、ウ段、エ段、オ段の文字が花弁のように展開して表示され、そこをなぞる様に指を運ぶことで文字入力が可能になる、というものです。

例えば「みかん」と乳録する場合は「ま」の文字にタッチ>そのまま左にスライドして「み」、「か」の文字はそのまま「か」の文字を軽くタッチ、「ん」の文字は「わ」をタッチ>そのまま上にスライドすると「ん」の文字が入力され、これで「みかん」と入力する事が出来るのです。

スマートフォンの狭い画面の中での効果的な入力方法として考えられたフリック入力ですが、Windows8.1からはパソコンの操作もタッチパネル方式が主流になり、スクリーンキーボードにはスマホの様なフリック入力方式のキーボードも選択出来る様になってしまいました

これによりますます若者のキーボード離れが加速する状態になっています。

よって、最近の大学では授業の中にパソコン用のキーボードのタイピング練習も組み込んでいる事例もあると聞きます。

逆にスマートフォンがない時代にパソコンのキーボードになれてきた中高年の皆さんの場合、スマートフォンのフリック入力は難しいかも知れませんが、QWERTYキーボードでの入力は若い者に負けないかもしれません。

なんだか変な逆転現象ですね。

Microsoft Officeが変わります。

変わるといってもバージョンアップする、と言うのではなく、販売のためのパッケージングが変わるのです。

Microsoftは10月1日に、今月17日からパソコンにプリインストールするMicrosoft Officeを「Office Premium プラス Office 365サービス」に切り替える事を発表しました。

これまでMicrosoft Officeはパソコン1台にインストールパッケージ1つが添付される形で販売されてきましたが、今後はこのパッケージにプラスしてマルチデバイス対応(iPhone、iPad、Androidスマホ/タブ用Officeの提供)、Microsoft OneDrive 1TB分の容量、Skype(毎月60分無料で世界中の電話に通話可能な権利付き、但し日本の場合は固定電話のみ対応)、Officeのテクニカルサポート権のそれぞれが1年間利用出来る特典付パッケージ、となります(1年後も継続して使用する場合は1年単位での延長パッケージを購入する事になります)

またOfficeのパッケージ販売も「Office365 Solo」というパッケージが登場し、これはWord、Excel、OutLook、PowerPoint(プレゼンテーション資料作成)、OneNote(電子スクラップブック)、Publisher(より高度な印刷物作成)、Access(リレーショナルデータベース)、とOfficeパッケージに含まれるすべてのソフト、プラス上記の特典が全て含まれて1年間有効のライセンスとして販売されるものです(因みに参考価格は11800円)。

この販売方法の転換によって、日本でもいよいよiPadやAndroidタブレットでWordやExcelをバリバリ使える様になります。

日本は従来、Microsoft Officeをパソコンにプリインストールして販売し、特にライセンス登録なしでも利用出来る様にしていましたが、海外では特定の期間だけのライセンスを販売する「サブスクリプション方式」に既に転換されており、それによってiPhoneやiPad用のOfficeも早々に販売する事が出来てたのです。

日本ではライセンス登録のいらない売り切り方式だったせいもあり、携帯端末用のOfficeの展開が遅れていましたが、ようやくそれらが使える様になった、と言う事になります。

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