2012年 6月

かつては機内で電卓をたたくのも厳しく制限された時代がありました。

理由は電卓から発せられる「電波」のせいです。

全日空、日本航空は今年の夏から国際線の飛行機の機内で無線LANによるインターネット接続サービスを開始する、と発表しました。

移動する機内や電車内でインターネットを接続する為には、当然ながら外部からの無線通信を利用する必要がありますが、音速に近い速度で飛行する航空機の場合は地上のインターネット通信を一旦通信衛星に飛ばし、そこから当該の航空機に対して通信を行う事でこれを可能にしています。

全日空、日本航空共に、このシステムは自社開発の物ではなく、既に各国の航空会社に同様のサービスを提供しているOnAir社のサービスを利用する事になっています。

現状では利用出来る機体がボーイング777-300ER、767-300ERの2機種のみになる事と、有料のサービスになるので誰でも自由に使える訳にはいかないようです。

全日空のサービスは料金体系が発表されていませんが、日本航空のサービスは1時間11.95ドル、24時間なら21.95ドルとありますので、現在の為替レートだと1時間1000円弱、24時間で2000円弱という所でしょうか。

また当然ですが、利用する為には無線LAN対応のノートパソコンやスマートフォン等が必要になります。

とは言えこうした機器は昨今の家庭内に1個位はあって当然の時代です。それこそ子供が持っているPSPやDSだって無線LAN機能がある時代ですから、機内にサービスコンセントがあり、こうした機器を持ち込んで手軽に利用出来るようになれば、長距離の国際線飛行機内も退屈しないで済みそうですね。

昨今巷で流行るもの、と言えば「無料」の2文字が付くサービス、ですね。

TVCMやニュースでも最近「無料通話アプリ」と言う物がやたらと紹介され、話題になっています。

image

特に話題になっているのが「LINE(ライン)」というアプリです。

LINEをスマートフォンにインストールしてユーザー登録すると、ユーザー同士の通話はインターネットを介した音声データ通信で行われる為、交換機を通さずに通話が可能になり、その際の通話は無料で利用する事が出来ます。

ラインが先行するSkype050Plusより良い所とされているのは、専用のユーザー登録が不要な点にあります。

Skypeや050Plusはメールアドレスに紐づいたユーザー登録を必要としますが、LINEの場合は携帯電話番号が会員登録に用いられます。
この為、登録が非常に簡単で、無料なのに広告も入らず、バックグラウンドで作動していてバッテリー消耗も少ない事から、起動したままにしておき電話代わりに利用する事も可能です。

これらのメリットのおかげで、現在全世界で4000万ダウンロードとなり、これらの方々と無料通話が可能になる、と言う訳です。

もっともLINEは無料である代わりに電話機内の連絡先情報をLINEサーバーに登録する事を要求されます
LINE側からすると連絡先情報の中からLINEユーザーを探し、それを自身のLINEのアカウントに紐づける事をするので、今までの連絡先登録の相手とも簡単にLINEで通話が出来る、と言っています。
とは言え、自分の連絡先情報が不用意に収拾されているのも事実で、この辺は痛し痒しという事でしょうか。

もっとも欧米では、無料サービスを受けるのに個人情報を収集されるとしても、そのサービス提供会社が信頼おけるのであれば、こうしたトレードオフはやむなし、という気運も高まっています。

長電話の多い方は、こうした無料アプリの利用も考えてみてはいかがでしょうか。

今まではこんなに前倒しではやってなかったんですけどね。

焦っているのかな?Microsoftは。

6月1日にMicrosoftは年内に発売予定のWindows8のRelease Preview版を公開しました。

Release Preview版とはほぼ商品として販売するのと同じ内容の物で、特に大きな問題が無ければこのまま製品化され、通常は半年以内に出荷されます。

公開が6月1日、という事で、それから半年、という事は12月中には製品版が登場する事になります。

ただ、商品タイミング的に、Windows8がプリインストールされたパソコンが出荷されるのは年明けになるかも知れません。通常、秋冬モデルのパソコンは9月末~10月初旬に販売開始になるので、Windows8のタイミングとは微妙にずれますから、そうなると秋冬モデルはWindows7がプリインストールされたモデルとなり、2月頃に出る春モデルからWindows8がプリインストールされたPCが登場するのではないか、と予想されるのです。

さて、こうして新しいWindowsが出るぞ、という話が出ると多くの方がパソコンの買い替えを渋る様になります。待てるものなら待って新しいWindowsが付いたパソコンを購入すればいい、という発想になる訳ですが、販売する側からすればそれでは売り上げが下がってしまう訳で、それを黙って見過ごすわけにはいきません。

その為、新Windowsが登場する直前には、新OSが登場した際に無償、又は安価に新OSにアップデート出来る権利が付与されて販売される事が多いのです。

ただ、こうしたサービスは従来はメーカー毎に対応がバラバラで、A社は無償だけどB社は3500円の有償という様に必ずしも足並みはそろわない物でした。

所が今回のWindows8へのアップデートにはOS開発社であるMicrosoftが一律の対応をする事が発表されました

発表によると、6月2日~2013年1月31日までの間にWindows7をプリインストールしたパソコンを購入した方、もしくはDSP版(パソコンパーツと同時購入で安価に入手できるパッケージ)Windowsを購入した方は、2013年2月28日までにMicrosoftの専用webページで登録する事でWindows8Professionalへのアップデート版を1200円で販売する、とあります。

通常、この手のアップデート優待サービスは新OSが出てくる直前位しかやらない物で、今回はそれがだいぶ前倒しになっている点が従来と異なります。

またアップデート出来るのがWindows8Professional版と言うのも興味深いです。

通常Professional版は企業向け、ハイエンドユーザー向けになっており、一般向けのHome Premiumより多くの機能が盛り込まれているのですが、その分お値段も上がるので一般向けパソコンには使われていません。

しかし一方でProfessional版は販売開始から通常の5年サポート+延長5年サポートが受けられるので、トータルで10年のサポートが得られます。つまり使い慣れたOSを長く使い続ける事が出来る、と言う訳です。

更に今回はDSP版を購入した場合にもアップデート優待がされるのも、自作ユーザーにはうれしい所ですね。

さてこうなるとWindowsXPユーザーはどれだけWindows8に移行する事になるでしょうか。

2012年6月
« 5月   7月 »
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930