2018年 3月

終活の一つにこれも入るのでしょうか。

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遺影のデジタル加工などを担うアスカネットの福田幸雄社長は、3月23日に都内で開いた会見で、葬儀にテクノロジーを導入した新しい事業を始める事を発表し、これを『葬テック事業』と呼びました。

具体的なものとして、葬儀社向けの新サービス「tsunagoo(つなぐ)」を開始するとしました。

これまで、葬儀に関わる連絡は主に手紙や電報によって行われてきましたが、「tsunagoo」ではこれをスマートフォンで手軽に行える様にします。

例えば訃報を送る場合、これまでは手紙や電報、FAXが用いられてきましたが、忙しい現代人は朝早くに出勤、夜遅くに帰宅する事も多く、電報は受け取れない、手紙は他の手紙と一緒になって見逃しがち、FAXに至っては加入電話そのものがないご家庭も増えてきているので送り様もない、と言う事になってしまいます。

「tsunagoo」ではLINE、Facebook、電子メールを使って一斉に訃報を送る事が出来ます。

この際、葬儀の日時、場所の情報も同時に送る事が出来、出欠の確認、欠席の場合は供花や供物の発注も出来る様になります。

実際の運用の流れとしては、訃報のwebページを葬儀社が作成(所定のフォーマットに対して必要事項を入力するだけでページが作れます)し、これをtsunagoo加入の喪家(そうか)に伝えます。喪家はこのページに会葬者の情報を登録し、メールやSNSを通じて訃報を伝える、と言う訳です。

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葬儀社としては通常の葬儀の取り仕切りの他、訃報のwebページ作成、ページ内から発注される弔電や供物、供花の売り上げも収益化する事が出来ます。これらの売り上げもクレジットカードや電子マネーで決済するので、葬儀社としても回収漏れがなく、支払う側も簡便に白井が出来るという事になります。更に弔電は申込時に差出人名にフリガナを入力する欄がある為、葬儀の際に名前の読み間違えもありません。一方、喪家の方も訃報の配信を正確に行える、返礼品のリスト作成にも役立てる事が出来る、等のメリットがある、とされています。

なお、従来通りの紙に印刷した訃報を送る事も出来ますが、その際には用紙下部にQRコードを印刷しwebページへの誘導も出来る様になっています。

このwebでもこれまで葬式のハイテク化死後の事務処理を生前に予約する仕組み、等を取り上げてきましたが、今回の事例も含め、IoTによる新しい葬式のスタイルが今後増えてくるかもしれません。

中高年の皆さんも関係ないとは言ってられません。

 

色々なところで国際化の波って来てますね。

「多言語音声翻訳放送システム」の画像検索結果

JR西日本とパナソニックは3月9日、駅のコンコースやホームでの音声案内を英語、中国語、韓国語で放送する「多言語音声翻訳放送システム」導入すると発表しました京都駅、西九条駅、ユニバーサルシティ駅、天王寺駅、姫路駅で3月30日から運用を始めます。

このシステムを使うと日本人の駅員が日本語でアナウンスをすると、駅構内のスピーカーからは自動で日本語、英語、中国語、韓国語の4言語のアナウンスがされます。

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ここに使われている技術はパナソニックが2016年12月から提供を始めた「メガホンヤク」というシステムです。メガホンヤクはそのものずばりの商品名「メガホンヤク」と言うメガホン型翻訳機があり、これに使われているシステムをタブレット端末「TOUGH PAD」に搭載し、構内放送用機器と接続させる事で4か国語翻訳されたアナウンスを可能にしています。

ではその仕組みですが、このメガホンヤクは普通のメガホンの様にマイクに向かってしゃべる(その際にはグリップ内側にある発話ボタンを押す)と、メガホン上部のパネルにその音声が認識できた結果が表示されます。認識に間違いがない事を確認したら今度はグリップ外側の再生ボタンを押す事で所定の4言語に翻訳された音声が再生されるのです。

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簡単な文言や定型文であればこのトラメガ本体だけで操作が可能ですが、定型文の追加やシステム更新が必要な場合は内蔵のWi-Fi機能を使ってインターネットに接続し、メンテナンスクラウドサービスを受ける事が出来ます。

単なるトラメガではなく音声内容を取り込む事も出来るので、同じ翻訳音声を繰り返し再生する事も出来ますし、頻繁に使う音声を複数登録しておき選択して再生する機能や、登録音声の一部をタッチパネルで修正する機能、登録されている音声を複数連結して再生する機能など、これまでのメガホンにはない多機能性もあります。

再生される音声も男性/女性を切り替える事が出来るので、男性の声で喋っても女性の声で再生、と言う事も可能です。残念なのは翻訳は日本語での入力のみ、となっており、英語、中国語、韓国語でメガホンヤクに語り掛けても日本語訳にはならないそうです。

成田空港では既にこのメガホンヤクが導入されており、メーカーサイトでその実績の紹介もされていますし、この他にも既に30数社での採用実績もあります。

ですので、今後公共の場において流れるアナウンスに日栄中韓の4か国語が同時、と言う場合はこのメガホンヤクのシステムが使われているかもしれませんね。

これを見ても、子供たちはYoutuberになりたいって思うんでしょうか。

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2月26日、あるお菓子が販売開始され、ネット界隈ではちょっとしたショックになりました。

おせんべいやポテトチップを製造販売しているヤマヨシが手掛ける「ユーチューバーチップス」がそれです。

ポテトチップそのものは普通のうすしお味のものなのですが、包装袋の表面には13組のYoutuberの顔写真が印刷され、更に1袋に1枚、人気Youtuberのブロマイドカードが添付されているのです。

カードの種類はノーマルカード45種類にレアカード18枚の合計63種類、となり、ノーマルカード1枚につき、1組のYoutuberが紹介されています。カードの表面はYoutuberの顔写真、裏面にはそのYoutubeについての紹介記事とQRコードが印刷されており、このコードをスマートフォンで読み込むとYoutubeのチャンネルにアクセス出来る、と言う訳です。

この「ユーチューバーチップス」は多くのYoutuberのマネジメントを行っているUUUM(ウーム、と読みます)と言う会社が企画し、ヤマヨシが製造しているというものになります。

UUUMは2013年に設立され、Yahoo!Japanやデジタルハリウッドと業務提携を重ねて成長した会社ですが、昨今の主な収入源は企業から受注した広告案件と、所属するYoutuberの広告収入の一部をマネジメント費用として徴収する事です。

つまり芸能人と所属プロダクションに近い関係性があるといえます。もっとも芸能人の場合はプロダクションに収入が入り、芸能人はプロダクションから給料を得ている、スケジュール管理もプロダクション側が大きな権限を持って管理しているのに対して、Youtuberの場合はスケジュール管理は自身で行っている方が多いようですね。

今回のユーチューバーチップスについては、Youtuber側も比較的好意的に対応しており、手元に届いた試供品を実際に開封して自身のカードが出るか、他のYoutuberのブロマイドはどうなっているか、を開封レビューしています。

Youtuberが登場する事で盛り上がるイベントも多く開催されている現状を見ると、もはやYoutuberは立派なタレントと言えそうです。

YoutuberはGoogleアカウントが作れてスマホやパソコンを使って編集した動画を投稿できる環境を作れば誰でもがなれるものですが、実際にそこから収益を得るのはとても難しく、特に2018年2月20日以降はYoutube パートナープログラム(YPP)が改正され、チャンネル視聴登録者数が1000人未満、チャンネル当たりの動画再生時間が過去12か月で4000時間以下の場合はプログラムへの参加審査資格が得られないという事になりました。

この改正に至るには色々な要因がありましたが、中でも昨年末に起きた、アメリカのトップYoutuber、ローガン・ポール(95年生まれの今年23歳。2017年の彼の年収は14億円と言われています)日本で撮影した数々の不適切動画(特に青木ヶ原で自殺者の遺体を発見し、これを撮影した動画を投稿した事は世界中で大炎上する結果となりました)の投稿が、Youtuberの収入についての厳しさを引き揚げる要因になった様に思います。

所属Youtuberをたくさん抱えるUUUMもこうした問題を起こす前にYoutuberと言うキャラクターで一稼ぎする方法としてお菓子を作った、と言ったら言い過ぎでしょうかね。

ところで、こうしたスナック菓子に専用カードが付属するもの、と言うと、年配の方にはプロ野球選手のブロマイドが添付して販売された「プロ野球チップス」や仮面ライダーのプロマイドが添付された「仮面ライダースナック」、おまけのシールに人が集まりアニメにもなった「ビックリマンチョコ」なんてものがかつてはありましたが、これらのお菓子はオマケのカードの方に人気が集まり過ぎて、未開封のままお菓子の方が捨てられる、なんて社会現象も起きました。

「ユーチューバーチップス」もはたしてそうなるんでしょうか。一般販売が開始される3月6日以降がちょっと見ものです。

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