3月6日のトピック

これを見ても、子供たちはYoutuberになりたいって思うんでしょうか。

画像

2月26日、あるお菓子が販売開始され、ネット界隈ではちょっとしたショックになりました。

おせんべいやポテトチップを製造販売しているヤマヨシが手掛ける「ユーチューバーチップス」がそれです。

ポテトチップそのものは普通のうすしお味のものなのですが、包装袋の表面には13組のYoutuberの顔写真が印刷され、更に1袋に1枚、人気Youtuberのブロマイドカードが添付されているのです。

カードの種類はノーマルカード45種類にレアカード18枚の合計63種類、となり、ノーマルカード1枚につき、1組のYoutuberが紹介されています。カードの表面はYoutuberの顔写真、裏面にはそのYoutubeについての紹介記事とQRコードが印刷されており、このコードをスマートフォンで読み込むとYoutubeのチャンネルにアクセス出来る、と言う訳です。

この「ユーチューバーチップス」は多くのYoutuberのマネジメントを行っているUUUM(ウーム、と読みます)と言う会社が企画し、ヤマヨシが製造しているというものになります。

UUUMは2013年に設立され、Yahoo!Japanやデジタルハリウッドと業務提携を重ねて成長した会社ですが、昨今の主な収入源は企業から受注した広告案件と、所属するYoutuberの広告収入の一部をマネジメント費用として徴収する事です。

つまり芸能人と所属プロダクションに近い関係性があるといえます。もっとも芸能人の場合はプロダクションに収入が入り、芸能人はプロダクションから給料を得ている、スケジュール管理もプロダクション側が大きな権限を持って管理しているのに対して、Youtuberの場合はスケジュール管理は自身で行っている方が多いようですね。

今回のユーチューバーチップスについては、Youtuber側も比較的好意的に対応しており、手元に届いた試供品を実際に開封して自身のカードが出るか、他のYoutuberのブロマイドはどうなっているか、を開封レビューしています。

Youtuberが登場する事で盛り上がるイベントも多く開催されている現状を見ると、もはやYoutuberは立派なタレントと言えそうです。

YoutuberはGoogleアカウントが作れてスマホやパソコンを使って編集した動画を投稿できる環境を作れば誰でもがなれるものですが、実際にそこから収益を得るのはとても難しく、特に2018年2月20日以降はYoutube パートナープログラム(YPP)が改正され、チャンネル視聴登録者数が1000人未満、チャンネル当たりの動画再生時間が過去12か月で4000時間以下の場合はプログラムへの参加審査資格が得られないという事になりました。

この改正に至るには色々な要因がありましたが、中でも昨年末に起きた、アメリカのトップYoutuber、ローガン・ポール(95年生まれの今年23歳。2017年の彼の年収は14億円と言われています)日本で撮影した数々の不適切動画(特に青木ヶ原で自殺者の遺体を発見し、これを撮影した動画を投稿した事は世界中で大炎上する結果となりました)の投稿が、Youtuberの収入についての厳しさを引き揚げる要因になった様に思います。

所属Youtuberをたくさん抱えるUUUMもこうした問題を起こす前にYoutuberと言うキャラクターで一稼ぎする方法としてお菓子を作った、と言ったら言い過ぎでしょうかね。

ところで、こうしたスナック菓子に専用カードが付属するもの、と言うと、年配の方にはプロ野球選手のブロマイドが添付して販売された「プロ野球チップス」や仮面ライダーのプロマイドが添付された「仮面ライダースナック」、おまけのシールに人が集まりアニメにもなった「ビックリマンチョコ」なんてものがかつてはありましたが、これらのお菓子はオマケのカードの方に人気が集まり過ぎて、未開封のままお菓子の方が捨てられる、なんて社会現象も起きました。

「ユーチューバーチップス」もはたしてそうなるんでしょうか。一般販売が開始される3月6日以降がちょっと見ものです。

2024年4月
« 4月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930