2013年 3月

今年のIT商品の目玉は「時計」かも知れません。

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毎年この時期、つまり1月~3月までの第1四半期には各社が今年から来年にかけてどんな商品を出すか、と言う話がいろいろ出てくるものですが、今年はApple、サムスン、LGが相次いて腕時計型のデバイスを計画している、と言う話が出てきています。

最初に噂が出てきたのはAppleです。

スマートフォン用のOSであるiOSを搭載し、iPhoneとも連携できる腕時計型のデバイスを検討中で名前も「iWatch(仮)」とするらしいです。

デザイン的にはまだまだ未知の状態で、それこそ上記の写真も想像図の様なものですから当てにはなりませんが。

で、それに後れを取るまいとサムスンもやはり腕時計型のデバイスを検討中らしく、写真の様なデバイスを家電ショー等で発表していましたが、それを本格的に販売する様な事を検討している様です。

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これらはスマートフォンと連動して色々な動作が出来る様になるところから、「スマートウォッチ」というカテゴライズされています。

もっともこうしたスマホ連動のスマートウォッチは以前からも各社が色々販売してきたものです。中でもSonyはまさに『スマートウォッチ』と言う名称の商品を既に販売しています。

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ただこれらの商品は特定のスマートフォンとしか連動できなかったり、出来る事がイマイチだったりという事でこれまでの腕時計に流石に取って代わる様な事にまでは至らなかったという事です。

しかしユーザー数が多いiPhoneと連動できるスマートウォッチがもし仮にAppleから販売されたとあったら、それは腕時計の業界としても看過出来ないほどのヒット商品になる事は間違いない訳で、そうなるとiPhoneのライバル機、GALAXYシリーズを出しているサムスンとしても見過ごせない、LGもまた見過ごせない、という事になる訳です。

という事は、今年のIT商品の目玉は腕時計、って事になるかも知れません。

プラスチック、樹脂を使ったモノ作りが今変わろうとしています。

写真はモデルのディタ・フォン・ティースですが、彼女の来ている服に注目して下さい。

肩の部分は硬質ながらも緩やかな曲線を描き、ボディラインがハッキリと強調されるほどぴったりとしています。

実はこの服、ナイロンパウダーで作られ、17個のパーツを組み立て稼働するジョイント数は約3000箇所、色はブラック、1万3000個以上のスワロフスキー・クリスタルによって飾られているのです。

このドレスを作り出すのに使われたのが「3Dプリンタ」と呼ばれる機器です。

3Dプリンタとはインクの代わりに速乾性の樹脂をヘッドから噴出したり、特定の樹脂の塊をレーザーで立体的に切り出す事で、短時間で複雑な立体造形物を作り出す事が出来る機器です。

上記のドレスの場合はナイロンパウダーの塊から3Dプリンタを使ってパーツを切り出しています。

従来は工場などでごく少数の試作を作るのに使われる程度の、限られた利用に留まっていたのですが、ここ数年はIT系の見本市でも紹介されるようになってきており、中にはもう一歩で一般家庭用に販売出来るほどの価格で売り出そうとしているものもあります。

こちらは個人でも手が出る、1台20万円ほどで購入出来る3Dプリンタ「MakerBot Replicator 2」です。

写真には写っていませんが、背面に細い糸上の樹脂をドラム状にして持っており、高温になったノズルの先から樹脂を噴射、作業台の上で即固まるのでこれで立体物が作れてしまう、という訳です。

実際に動作している動画はこちら

この様な5つ繋がりの樹脂製チェーンも工作指示を機械にしただけで簡単に作れてしまいます。作成と同時にチェーンとしての連結も行っているので、リングに継ぎ目もありません。

3Dプリンタは映画にも使われています。

昨年暮れに公開された映画「007スカイフォール」でもジェームズ・ボンドの愛車、アストンマーティンBD5が爆破されるシーンがありましたが、そこで爆破されたのは3Dプリンタで制作された実物の1/3の大きさのレプリカだったのです。

実物は貴重なクラシックカー、爆破する訳にはいきませんが、そういう場面でも3Dプリンタによる複製品が活躍しそうです。

Microsoftもいよいよ本腰を入れてきました。

Surface with Windows RT

Microsoftは3月1日、初の自社製タブレット端末「Surface(サーフェイス)RT」を発表、3月15日に発売開始する事を表明しました。

SuefaceRTは見ての通りタブレットの形状をしており、背面にはスタンド、カバーになる部分は取り外しができ、ここにキーボードとタッチパッドを備えています。

なので外見的にはノートパソコン風にも見え、実際にそれに近い使い方が出来ます。

OSにはWindowsRTという、Windows8とは操作性は似ていますが内容的には全く別物の、Sueface専用のOSになっています。しかしアプリケーションはWindowsアプリストアと言う、Surface専用のwebサイトからダウンロードするアプリしか使えません。従来のWindows用のアプリケーションは一切使えません。

その代わり、と言ってはなんですが、SurfaceRTにはタブレット用に特化した専用のMicrosoft officeが搭載されています。

これまでタブレット端末にはMicrosoft officeに準じたアプリケーションの決定的なものがなく、互換性のあるアプリでも十分な互換性は担保されない、とあってこうした方面での利用は不向きでした。

Surfaceはそうした仕事でもバリバリ使えるタブレット端末として注目されそうな内容を秘めたタブレットと言えそうです。

ただ、多くの方は「Windows8が動くタブレット」と誤解しそうで、そこがちょっとネックの様な気もします。

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