2017年 7月

かつてはヤフオクでもありましたね。

最近『メルカリの任天堂スイッチ詐欺やばい』、こんなつぶやきがツイッターで2万8千回以上リツイートされて注目を集めています。

メルカリは最近人気のフリーマーケットサービス、及びそのサービスを利用するアプリの名称として認知されています。

色々な商品が販売されていますが、フリーマーケットのだいご味でもある”値切り”が出来るのがネットオークションとの大きな違いです。

このメルカリに「ニンテンドースイッチブラック マリカ8DX ボンバーマン」と言う名前の商品が32800円(送料込み)として出品されました。ニンテンドースイッチは通常販売でも5万円弱で販売されているゲーム機ですから、それが32800円で購入出来る、しかもメルカリだからこれ以上売値が高騰する事はない、あわよくば値切れるかも、そんな期待を抱いてしまいます。

しかしこの出品、商品説明をよく読むと

「※本商品は外装箱のみであり、スイッチ本体は付属しません」

と言う注意書きがあります(説明文中の16行目から、しかもこの後にまた商品説明文を付けている)。つまりこの出品は『箱だけ販売』すると言うものなのです。

この様な出品がメルカリには数十件投稿されており、いずれも事務局側が商品を削除し、出品者には警告メッセージを送り、事態は収束しているそうです。

ただメルカリの利用者の中では「購入者の不注意」として(ある程度)容認する派と「ちゃんと読まないとわからないように記載するのはダメだろ」と言う否定派とで意見が分かれている様です。

実はこうした「箱だけを販売する」行為自体はここ最近では珍しくはなくなっています。

image

例えばスマートフォンを中古販売業者に売る場合、箱や付属品を紛失してしまい、本体のみだと更に安く買いたたかれてしまうので、ネットオークションやフリマサイトで箱だけを購入する、と言う需要が少なからずある様です。

しかしそれでも「箱のみ」ですから、本体を購入する程の価格にはなりません。

今回の場合、提示している購入価格が箱のみであるにしては高額すぎる、商品のタイトルにも箱のみである事を記載していない、箱のみである事は商品説明の欄に紛れ込ませる様に書いている、といささか詐欺的な要素が強い印象があります。

こうした「箱だけ出品」や「写真だけ出品」はヤフオクでも結構ありましたけど、長い時間をかけてこうした怪しい出品は大分淘汰されてきています。メルカリはまだまだサービスの提供開始からの日が浅く、スマホがメインのサービスですから大きな写真も掲載されにくい、商品説明文も簡略されて表示になる、等、詐欺をするのにはしやすい環境、と言えるのかもしれません。

となると、最大の防衛策は利用者自身の自衛しかないと言うのが現状と言う事でしょうか。

 

ネットでの救援要請も考え物です。

「タオル たくさん」の画像検索結果

今月上旬は九州で豪雨災害が発生し、至る所で水の被害を受けた方が出ましたが、そんな中である救援物資が原因で現場が大混乱しています。

大分県日田市で雑貨店を経営している女性は、今回の豪雨で店舗と住宅が床上浸水する被害を受けました。浸水の影響で店舗も自宅も泥だらけになり、掃除に必要な雑巾やタオルが足りなくなってしまいました。

そこで女性は7月5日、Facebookに『古いタオル、全国から大募集』と書き込み、送り先の住所と電話番号も添えて、全世界に募集を募ったのです。

ところがこの呼びかけは予想以上の拡散を招いてしまい、翌日の6日までに500件以上の投稿シェアがされ、日本中から大量のタオルが送られてくる事態になってしまったのです。

その数は12日の時点で段ボール箱500箱にも及んでおり、電話での問い合わせは1日100件もあるので、その対応に追われるだけでてんてこ舞いになる始末なのだそうです。

女性は6日には「タオル十分足りてます」と投稿、更にその夜にはタオルを募集する投稿を削除しました。しかしそれでも彼女の投稿は拡散され続け、Facebookでの投稿もいつしかTwitterに転載されて更に拡散されて行きました。

8日以降は「タオルを送らないでください」と拡散中止を求める投稿もしましたが、それでも拡散は収まらず、結果上記の様な「使い切れない支援物資が山の様に届く」と言う本末転倒の様な状態になってしまっているのです。

こうした支援物資をめぐるトラブルは災害時にはよくある話です。

これまでに起きた大きな災害の時でも同様の『二次災害』は発生しています。

Twitterには「#被災地いらなかった物リスト」と言うハッシュタグが付いたつぶやきが投稿されており、ここには「千羽鶴」「寄せ書き色紙」(応援したい気持ちはわかるが、避難先に置き場もなく、片づけようがない)、「古着」「毛布」(それも綺麗なものではなく、汚れて使えない様なものが来ることも多い)、「生鮮食品」(結局、開梱した時には傷んでいて食べられなくなっていた。また海外からの食品は成分の表示が読めず、アレルギーのある方は迂闊に食せない)、「復興計画書」とか「復興案の模型」と言ったもの(まず今すぐ必要なものでもないし、独りよがりな机上の空論が多いそうです)、等々、思わず”あるある”と言いたくなってしまう様なものばかりです。

ネットで手軽に情報収集出来る時代ですが、こういう偏った情報収集やそれによって発生する迷惑は考えたいですね。

 

チケットの購入も面倒な時代になってきました。

チケット販売サイトの「チケットぴあ」は7月6日より、新たな会員認証方法として電話番号での認証を導入しました。

これは認証時に表示される指定の電話番号に、利用している電話番号から発信することで、本人の電話番号を確認する認証方法になります。

1つの電話番号に対して認証済みとして利用出来る会員IDは1つのみとなります。これにより、架空の電話番号や偽名を使い、不正に複数のIDを取得し、大量にチケットを購入してこれをネットオークションやフリーマーケットサイトで不正に転売する様な行為を防ぐ効果が期待されています。

こうしたチケットの不正転売を防ぐのには、既にイープラスではSMSによる認証を導入していますし、またチケットの譲渡についても業界3団体が共同で設立した「チケトレ」と言うサイトを通じ、不正に高額に取引される様な事がない、安全なチケット譲渡が出来る仕組みが用意されています。

チケットの高額な転売やそれを大量に行う転売業者の存在は、音楽業界においては大きな問題になっていました。これまでもこうした行為はいわゆる「ダフ屋」と呼ばれる様な存在として横行はしてましたが、その規模は小さく、また会場周辺で行われる行為が多いため、周辺の警備を厳にすればある程度は取り締まる事が出来ました。

しかしインターネットやその上で個人間の商取引が自由に行える様になるにつれ、ネットを通じてのダフ屋行為は悪質化していき、ネットダフ屋がチケットを大量に押さえてしまい、これを高額で転売する行為や、購入出来なかった人に対して偽チケットを売りつける行為が多発する様になってしまいました。

また転売で売られたチケットは正規の購入者の物ではない、若しくは偽造チケットと判別されると、最悪の場合は入場を拒否される事もありえます(偽造チケットは金券ショップにも出回っている場合があります)。こうなるとネットダフ屋に正規料金以上のお金を払ったのに入場できない、と言うチケット購入者には二重の苦痛を与える事にもなりかねません。

No resale banner

こうした状況を受けて、現在この取り組みは多くのアーティスト、イベント、共同団体が高額のチケット転売に反対する意思表明をしています。

やむを得ない事ではありますが、一般の音楽ファンとしてはもう少し手軽にコンサートを楽しみたいですね。

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