2016年 5月

九十九里にも将来、出来るかも知れませんね。

カドカワ株式会社は27日、地方自治体と連携して各地にネット教育の拠点を開設する「Nセンタープロジェクト」の開始を発表しました。

このプロジェクトは地方自治体と提携して施設の提供を受け、カドカワとドワンゴが開校したインターネット通信制高校「N高等学校」の課外授業を受講出来る様にするほか、プログラミングや職業体験などのキャリア学習センターとしての機能も提供し、これによって地方在住の子供達でも高等教育が受けやすい環境を整備する事が大きな目的となっています。

現在日本では少子高齢化の影響によって、全国自治体の1/4で高校が消滅していると言う現状があります。

その為、高校進学したい子供達の中には都市部の学校までの遠距離通学や学校周辺の寮に入ることになったり、中には高校進学のために家族全員で都市部に引っ越してしまう例もあり、結果的に地方の過疎化が加速したり、都市部との間での教育格差を生む原因となっています。

Nセンタープロジェクト」はITを使ってこの格差を埋めるもの、と言う考えで計画されています。N高校の課外授業アプリを使ってプログラミング講座や文芸小説作成講座、ファッション/パティシエ/ビューティー/ゲーム講座、大手予備校による大学受験講座等の受講が出来、チューターと言う指導補助員も配置して、自学自習の指導を受ける事が出来ます。

ただ、Nセンターは正規の高校としての機能は持っていません。位置付け的には『公営の学習塾』となり、高校卒業の資格を得る為にはN高校か、あるいは他の通信制高校の所定の授業を履修する必要があります。

Nセンターの第1号校は鹿児島県長崎町で7月に開校し、施設には役場の空きスペースをリノベーションしてこれに充てる事になっています。また開校が予定されている群馬県南牧村では古民家を改修してNセンターとして運用するとなっています。

因みにN高校自体は既に今年の4月から開校しており、学生数は全国に千数百名がいます。

学校の本部は沖縄にあり、ここからインターネットを通じて一般の高校と同じ授業を受講出来る様になっています。

日本では通信制の高校は通学を前提とする全日制高校より1ランク下に見られがちですが、少子高齢化、地方の過疎化が進む中ではこうした方法も見直されてくるかもしれません。

実際、大網白里市の白里高校は山武農業高校と統合して大網高校になり、白里高校自体は廃校になってしまいました。「千葉県内の高等学校の廃校一覧」のデータを見ても2000年以降に統廃合された学校は結構な数があります。

子供に良い教育環境を与える、と言う意味でも、父兄としてこうした動きは注目してよいかと思います。

 

まるでSF映画の世界です。

現在、日本で電気自動車と言えば日産や三菱が販売しているものを想像されるかと思いますが、いずれもファミリーカーや軽自動車と言った、普通のユーザー向けの車になります。

アメリカではスポーツカータイプの電気自動車があります。それを製造しているのがTESLA(テスラ)です。

日本の電気自動車は車、という感じをそのまま残していますが、テスラの電気自動車はモーターショーに出ている自動車の様に近未来的なイメージ、パソコンやスマートフォンの様なイメージを強く表しています。

そんなテスラの電気自動車ですが、5月18日からはスマートフォンでのリモート操作で自動で車庫入れが出来るアプリ「サモン」が提供される事になりました。

このアプリを使用すると人が乗っていない状態でも自動的に車庫入れが出来る様になります。テスラの自動車には周囲を認識するカメラとセンサーが内蔵されており、ユーザーはアプリから前進、後退のボタンをボタンをタッチするだけで自動で車庫入れ/車庫出しが出来る、と言う訳です。

この機能は今後販売されるテスラの電気自動車には標準の機能で用意されますが、既に販売済みの車に対してもソフトウェアアップデートで対応する事になっています。

テスラの電気自動車の場合、車内に17インチの液晶モニタが用意されており、Webブラウジングやカーナビゲーションが可能になっていますが、この機能を使う為にdocomoの携帯電話回線が予め内蔵されています。この機能を使う事で外部から更新プログラムも簡単に導入できる、と言う訳です。

車庫入れが苦手な方には嬉しい機能、かもしれませんが、いかんせん既存の自動車に後付では使えない、のは辛いですね(笑)。

状況は若干変わって来たようです。

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5月の連休明けの先週、携帯大手三社が16年夏モデルを発表しましたが、今年は例年とは異なる状況になっています。

まず、新型機種の発表ですが、docomoは例年通り、大きな会場を確保し、報道陣を招いての新製品発表会を行いましたが、auとソフトバンクはプレスリリースを出しただけで発表会は行いませんでした。

そして発表された機種数を見てもdocomoはスマートフォン5機種、タブレット1機種、モバイルWi-Fiルーター1機種の計7機種出してきたのに対して、ソフトバンクはスマートフォン3機種、auは2機種のみ、と非常に数の少ない物になりました(因みに15年夏モデルの場合、docomoはスマートフォン8機種、タブレット2機種、ガラケー2機種、auはスマートフォン7機種、タブレット2機種、ガラケー1機種、ソフトバンクはスマートフォン4機種、フォトフレーム1機種、LTE回線内蔵のプロジェクター1機種でした)。

もう一つ特徴的なことは、各社とも自社だけで流通する端末と言う物が極端に減っている、という点です。

例えばXperia Xの新型は3社とも同じモデルが販売されますし、Galaxy S7はdocomo、auで販売されます。またdocomoの場合は5機種のうちの1機種は『ディズニーモバイル』の端末になり、これは純粋にdocomoの端末とは言い難い端末になっています。つまりこうした「キャラ被り」の端末を差し引くと、純粋にdocomoの新商品と言える端末は2機種、ソフトバンクも2機種、auに至ってはゼロと言う有様です。

なぜこのような現象になったか、と言うと、一つには今年の2月から総務省が進めている一括0円で販売する行為や極端なキャッシュバックを付けて販売する行為を規制する政策があり、これによって各社ともショップへの来店者激減、売り上げ低下が起きており、この夏は確実に売れる機種だけ販売する様になってきた、と言うのがあります。

またスマートフォン自体の進化、成長が緩やかになっており、これまでの様に程矢継ぎ早に新商品を出しても旧型機と性能差が出せない様な状況になって来てる、と言うのもあります。現にdocomoの新社長は『これからは年1位のペースで新商品を出す』と言う様な事をこの発表会で語っています。

スマホへの買い替えを考えている方からすれば、沢山ある新商品に目を奪われる事無く機種選びが出来るのはメリットかもしれませんが、小型デバイス好きとしては、この状況はやはり「鈍化」と見てしまいます。悩ましいですね。

 

先週は連休と言う事もあり、あまり大きなニュースがありませんでしたので、ちょっと変わった話題を一つ。

写真の方は群馬県にお住いの堀内辰男さん、御歳は76歳になります。

この方、16年前にお勤めしていた会社を定年退職した後、自己流で始めたのが表計算ソフトのExcelを使って絵を描く事でした。

Excelとお絵かき、一見すると相容れない組み合わせの様に思えますが、ある機能に目をつけ、それに特化した使い方をした事でこの様な創作活動をするに至ったと言われています。

堀内さんが目を付けたのはExcelのオートシェイプ機能(2007以降では「図形」と言う名称になります)。

丸や三角、四角等の基本的な図形を簡単に描ける機能ですが、マウスを使ってフリーハンドで図形を描く機能もあります。堀内さんはオートシェイプの定型パターンとフリーハンドでの描画を組み合わせ、美しい絵画を描き出す技法を身につけ、沢山の作品を作り続けています。

Excelに拘るのは、ご自身がエンジニア出身で文具や医療機器の設計にも携わって来た経験から汎用ツールである事が大事との持論に至り、どのパソコンにも標準的に用意されているExcelに目を付けた、と言われています。また紙に印刷して大判の作品を作る場合、予め紙の大きさの制限を受けるWordより、そうした制限を受けないExcelの方が便利、と言う結論に至ったとも語られています。

更に堀内さんが注目しているのは、ExcelやWordのオートシェイプ描画が「ベクター方式」の図形である点です。

パソコンで絵を描く場合、作られるデータの種類として「ラスター方式」と「ベクター方式」の2つの方法があります。

ラスター方式は方眼紙の様な細かい点を塗り分けて絵を描く方式で、写真や風景のような複雑な絵を表示するのに向いていますが、元々が点の集合体で描かれる絵なので、拡大すると一つ一つの点が目立ってしまい雑な絵に見えてしまいます。またファイルサイズも大きいものになりがちです。

一方、ベクター方式は図形の始点、終点の座標を設定し、そこに線を描く方式になります。この線を描く処理は常に計算によって行われるので、拡大や縮小をしてもラスター方式の様な雑な絵になり難い特徴がありますが、常に描画を計算で行っているのでパソコン側の処理に負担がかかりやすい=高性能のパソコンでないと扱いにくい、と言う弱点があります。なので、主な用途としては直線や曲線で描かれる図形データに使われます。ファイルサイズは大きくはなりませんが専用のファイル形式になりがちです。

一般的にベクター方式を用いる作図ソフトはAdobe Illustratorの様に高額なソフトになりがちですが、パソコンにあらかじめ用意されているExcelで同様な事が出来る点に着目し、今では各種のメディアでも紹介される程の人気絵師になっています。

堀内さんの技法、ぜひ学んでみたいですね。

<参考リンク>

堀内辰男のエクセルで描くパソコン画

堀内辰男のホームページ(旧サイト)

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