中高年の皆さんの方が若者に勝てるかも知れません、しかもITの分野で。
最近発表されたある統計によると、スマートフォンの普及率が全世帯の62.6%となり、個人でみると20~29歳は83.7%になったのに対して、パソコンの普及率はじわじわと減少し、20~29歳ではスマホを下回る78.8%、という結果が出ました。
この事は若者にとってよく使うIT機器はスマホ、と言う事になり、文字入力の方式もスマホでよく使われる「フリック入力」の方が主流になっている、逆にパソコン用のキーボードの配列である「QWERTYキーボード」には馴染みが薄いという結果に繋がっています。
フリック入力とは左図の様に、50音のア段の文字だけが表示されたキーボードを操作する入力方法で、各文字にタッチすると上下左右にその行のイ段、ウ段、エ段、オ段の文字が花弁のように展開して表示され、そこをなぞる様に指を運ぶことで文字入力が可能になる、というものです。
例えば「みかん」と乳録する場合は「ま」の文字にタッチ>そのまま左にスライドして「み」、「か」の文字はそのまま「か」の文字を軽くタッチ、「ん」の文字は「わ」をタッチ>そのまま上にスライドすると「ん」の文字が入力され、これで「みかん」と入力する事が出来るのです。
スマートフォンの狭い画面の中での効果的な入力方法として考えられたフリック入力ですが、Windows8.1からはパソコンの操作もタッチパネル方式が主流になり、スクリーンキーボードにはスマホの様なフリック入力方式のキーボードも選択出来る様になってしまいました。
これによりますます若者のキーボード離れが加速する状態になっています。
よって、最近の大学では授業の中にパソコン用のキーボードのタイピング練習も組み込んでいる事例もあると聞きます。
逆にスマートフォンがない時代にパソコンのキーボードになれてきた中高年の皆さんの場合、スマートフォンのフリック入力は難しいかも知れませんが、QWERTYキーボードでの入力は若い者に負けないかもしれません。
なんだか変な逆転現象ですね。