1月3週のトピック

抱き合わせダウンロードしてしまった方は要注意ですね。

中国の大手検索サイト「百度(バイドウ)」は日本語入力の利便性を高めるIME(インプッドメソッドエンジン)として「Baidou IME」を提供してきましたが、先月、このソフトウェアで入力した文字情報がインターネットを通じて百度のサーバーに送信されている事が判り、こうして送られる情報の中にはかなりの個人情報も含まれている事から、情報漏えいの危険性が極めて高く注意が必要である、として、大手のセキュリティ会社は注意喚起を行っています。

インターネットを通じて配布されているこうした日本語変換ソフトの多くは、変換効率を高めるために必要、という事で入力>変換している文字情報を収集してはいましたが、その場合のデータ収集は匿名で行われ、且つこうした行為を行っている旨をインストール前に説明した上で、それを承知したユーザーはインストールする、と言う事だったのですが、Baidu IMEの場合、事前の説明が十分なされてないままインストールされている事が多く、しかも変換情報の収集については個別のパソコン毎にIDを割り付けしていたので、収集された変換情報から個人情報が容易に推測されてしまう危険性が非常に高い事になる訳です。

更にBaidu IMEの場合、他のオンラインソフトウェアとの抱き合わせでインストールされる事も少なくない為、ある日突然、気が付いたらBaidu IMEがインストールされていた、なんて事も往々にして起きている、という厄介な状態にもなっています。

実際、Baidu IMEは29の府県市の1000台を超えるPCにも「気づかない」内にインストールされてしまっており、多くの場合は動画再生ソフトやwebブラウザ、Microsoft Office互換アプリケーション等をインストールする際に抱き合わせで一緒にインストールされた結果によるもの、と推測されています。

これらの指摘を受けて、Baidu IMEの最新バージョンではこうした情報収集をする「クラウド変換機能」を標準でオフにした新バージョンの提供を開始しましたが、一旦悪いうわさがついたソフトをそう簡単に誰もがまた使う様になるか、と言えば甚だ疑問とも思いますが。

因みに百度ではスマートフォン用の日本語変換アプリ「Simeji」も提供しており、こちらにも同様の機能が見つかって問題視されていますが、こちらに関しては「プログラムの設計ミス=バグ」という事で早速修正された新バージョンが配布されているそうです。

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