1月5週のトピック

単一シリーズの機体が30周年と言うのは、パソコン業界では珍しいです。

Macintosh30周年記念PV

今でこそiPhoneやiPadで飛ぶ鳥を落とす勢いのApple社ですが、元々はパーソナルコンピュータの製造販売をしている会社です。

そのAppleのパソコンと言えば代表機は1984年に発売したApple Macintosh(マッキントッシュ)です。今年はその初代マックが発売されてから30周年という事で、Apple アメリカのwebサイトにはその記念のムービーが公開されています。

30年間の間にどれだけの進歩をしてきたか、ちょっと垣間見てみましょう。

Macintosh 128k transparency.pngこちらが1984年に発売された初代Macintosh。実はマックは最初から本体とモニタが一体構成になっており、キーボードとマウス、電源コードを繋ぐだけで使用出来る「誰でも簡単にセットアップできる」パソコンを目指していたのです。

但し、当時はまだ画面には9インチの白黒ブラウン管を使っており、記憶装置も400kb(0.4MB)の2DDフロッピーディスクのみでした。

OSもこのFDに収まる程度の小ささでしたが、既にマウスを使った操作方法、画面で見たままの内容が印刷でも再現できる等、当時の他のパソコンからは1歩も2歩も先んじていたパソコンでした。

しかしこの翌年、1985年6月に創業者のスティーブ・ジョブズは経営に関する長として招き入れたジョン・スカリーによって解雇されてしまっています。

こちらは1987年登場のMacintosh Ⅱ。

本体とモニターが分離した初のマックになります。

またモニターがカラーになり、本体内に機能拡張する為のスペースが設けられたのもこの機体からになります。

因みに当時の日本での発売価格は約60万円で、この価格にはキーボードが含まれていませんので、別途に購入する必要がありました。

またこの当時のApple製パソコンはメインの基盤を交換して、次代モデルと同等の性能にするアップグレードサービスを有料で行っていました。

1989年に登場した最初の携帯型、その名もMacintosh Portable。

ポータブルとは言え重量は16ポンド(約7.2Kg)もあり、値段もHDD内蔵モデルで100万円を超える、今からは考えられない様な機体です。

因みにキーボード右側の球体部分はトラックボールになっており、マウスが使えない様な場所でもマウスと同じような操作が出来る様に配慮されたものです。取り外して10キーに差し替える事も出来ました。

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その2年後の1991年にはもっと計量で携帯しやすい、今でいう所のノートブック型パソコンがPowerBookシリーズとして発売されました。

写真の機体はPowerBook100と言う機体ですが、実はこの機体はSONYが開発、製造に関与したモデルなのです。後年SONYが独自に開発したVAIOシリーズにも通じる独創性がこの頃から垣間見れます。

この他にも140、170等多くの同型機体が発売されています。

 

Macintoshの歴史の中でもいささか異彩を放つのが97年に登場した「Twentieth Anniversary Macintosh 」通称「スパルタカス」です。

Apple社創業20周年を記念して、アメリカ、日本、イギリス、フランス、ドイツの5か国のみに12000台限定で販売したモデルになります。本体横にある円筒形のものはサブウーハースピーカーです。

発売当初は約7500ドルもしましたが、ほぼ同じ性能のPowerMacintosh6500が半額以下で販売されていたこともあり、性能だけで考えるとかなり割高なモデルになっていたようです。

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そして1998年、2年前にAppleに復帰したスティーブ・ジョブズが指揮して製造したのがこの初代「iMac」です。

やはり初代と同じブラウン管一体型モデルですが、ポリカーボネート製の半透明ボディ、しかも見た目も涼しいボンダイブルーと言う色合いは当時のパソコンとしては画期的な色使いでした。

またこの機体からは旧来のポート類を極力廃止し、キーボードもマウスもUSBコネクタで接続する様になりました。

USBポートが普及したのも一説にはiMacで採用されたから、と言われています。

imageこれ以後、ジョブズはiPod、iPhone、iPadを次々ヒットさせ今ではApple社は世界でも屈指のIT企業になる訳です。

そんなAppleの最新型パソコンが左図の「MacPro」になります。

アルミ成形の円筒型ボディを採用し、本体底面のスリットから吸気、内部の熱気を本体上部から排熱する機構を取り入れています。

Appleのパソコンはメーカー直売で購入する場合は内部構成をユーザーが自由に選択出来るBTOが可能ですが、最上級の組み合わせで注文すると101万円になってしまう程の超お高いパソコンなのです。また機能、性能の点から、購入に際しては政府機関や独立行政法人におけるスパコン調達についての規制に抵触する程の物になっています。もっともこれはスパコンの導入制限が9年前からそのままになっている事が原因の様です。

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