4月4週のトピック

今年は色々な意味で携帯電話の世界が変わりそうです。

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先日のトピックでも紹介した通り、NTT docomoは6月からの通信料金、通話料金の家族まとめサービス「カケホーダイ」と「パケあえる」を始めますが、併せて今年の夏モデルの携帯電話からは「VoLTE(ボルテ)」を始めます。
VoLTE」とはこれまでデータ通信に使ってきたLTE通信を使って、音声通話も出来る様にするというサービスです。

これまで携帯電話には「音声通話契約」「データ通信契約」「ネットワーク接続契約」の3つの契約をセットにして契約していました。つまり、音声通話は通話用の契約、データ通信はデータ通信用の契約と分かれていたのです。これは音声通話が従来からの交換機を使った通話接続を行っていたため、データ通信とは別にする必要があったからの措置でした。

しかしVoLTEになれば理論上は交換機を介さずに音声通話が出来る事になるので、ゆくゆくは音声通話の契約が不要になる、されています。

またVoLTEはデータ通信で行うので、従来の交換機を使った音声通話では災害時に際しては交換機がパンクして通話が出来なくなる、という問題が起こりやすかったのですが、こうした問題も発生しにくくなります(東日本大震災の時にもSkypeやFaceTimeというデータ通信を使った通話は、一般の電話よりもはるかに接続できたという事例があります)。

更に最近ではLINEやfacebookの様なSNS(ソーシャルネットワークサービス)を通話やメッセージのやり取りをする人が増えている事もあり、電話=通話を必要としない世代も増えてきている、という問題もあります。
つまり各携帯キャリアは以下の様な事を視野に入れている、という事なのです。

1)データ通信の機能で音声通話まで出来るなら、音声通話の施設はいらなくなる=メンテナンスコストが削減出来る

2)通話の利用者そのものが減っている=採算の取れない部分は切り捨てたい

3)通話料金の収益に代わるものが出来れば、それで収益を上げていきたい=そちらはまだ伸びしろがまだある

 

一方で携帯業界が変わる、と言えば今年は携帯キャリア以外からのスマートフォンの販売も目立つ様になってきました。
先日もイオンがスマートフォン販売を開始と言うニュースがありましたが、量販店最大手のビックカメラも4月末からSIMフリースマートフォン+自社提供のSIMカードをセット販売し、携帯本体代金込で月額2830円と安価なサービスとして注目されています。

また電話機本体は付属せずSIMカードだけを販売するサービスも増えてきており、例えば家電量販店大手のヤマダ電器でも、1か月の通信量が1GBで680円という「YAMADA SIM」を始めますし、中古CD/DVD/ゲームソフトを取り扱うゲオでも1日30MBの通信量で月額880円の「Smart G-SIM」というサービスを始めます。

これらSIMのみの販売の場合は、対応するスマートフォンやタブレットが別に必要になりますが、ゲオでは最近は中古スマートフォンの販売もしており、この組み合わせなら従来の携帯電話の様な2年間縛られる様な契約は不要、という事で手軽に気軽にスマートフォンを使用し始める事も出来そうです。

なんにしても、今年は携帯電話の世界は大きく変わりそうです。

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