2月1週のトピック

「ガラケー新時代」到来の予感、でしょうか。

1月19日、auがこの春発売の新機種発表会を行いましたが、その会場に出てきた1台の携帯電話に注目が集まってます。

SHARPが開発した携帯電話「AQUOS K」SHF31は一見すると従来通りの携帯電話、いわゆるガラケーですが、この携帯はスマートフォンと同じAndroid OSが動作する携帯電話、そして日本では初めての第4世代(4G)通信網に対応した携帯電話、なのです。

なぜこんな携帯電話が出てきたか、と言うと、1つには日本仕様の携帯電話を作る部品の入手がし辛くなってきている事、があります。

例えばCPUやメインメモリはスマートフォンの普及によってそちらの生産の方が増えてしまい、逆に従来型の携帯電話用の物は製造数自体が減少しています。新しい部品が入手し辛いとなると携帯電話自体も製造数が増やせない、と言う負の循環に陥ってしまい、簡単には増産が出来ない、と言う事になります。

ならば入手しやすいスマホ用のCPUを仕入れ、これに相性のいいスマホ用のOS=Androidを乗せて携帯電話を作った方が結果的にコストを抑えて製造できる事になります。

 

もう一つは携帯キャリアが第4世代通信網への切り替えを本腰入れて取り組み始めたから、と言う事もあります。

現在の携帯電話は通話には第3世代(3G)通信網、メールやweb閲覧に使うデータ通信には第4世代(4G)通信網を使っていますが、こうした2本立ての通信網整備はやはりこれもコストがかかる要因です。

各キャリアとしても将来的には4G通信網に1本化したいと思っています。その過渡期である現在において、第4世代通信網が使える携帯電話を製造するとなると、従来型携帯電話用に第4世代通信網に対応するソフトウェアを開発する必要があります。

しかしそうしたソフトウェアを開発するには莫大な研究開発費がかかり、しかしいずれの時期に携帯電話用の部品供給が出来なくなる時代になれば、その開発費を回収出来ないと言う事も考えられます。ならば既に第4世代通信の為のソフトウェア開発がされているAndroid OSとその為のハードウェアを使う方が安上がり、となる訳です。

因みにこの携帯電話はスマートフォンにもあるテザリング機能(パソコンやタブレット端末をインターネット接続する際の中継器になる機能)を持つ一方で、スマートフォンの様に自由にアプリを追加する事は出来ない様になっています。もっともアプリに関してはauスマートパスを通じてAQUOS Kにカスタマイズされたアプリであれば導入できるそうですし、また人気の無料通話アプリ「LINE」も利用可能、となっています。

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