3月3週のトピック

指紋、網膜に続く個人識別の鍵は「耳」になるでしょうか。

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NECは3月7日に、耳穴の形状を音響的に測定して個人認証に用いる技術を開発したと発表しました。

人間の耳穴の形状は人によって全く異なる形状をしており、この特性を専用のイヤホンを使って識別する、と言う物です。

具体的にはマイクを内蔵した専用のイヤホンからある波長の音を出し、耳穴の中での反響音を測定、その波形を使う事で99%の個人識別を可能にする、と言う物です。

この方式はこれまでの生体認証に比べて利用者の負担、手間が少なく、移動しながらでも作業しながらでも認証が可能、と言う利点があり、今後は保守管理、警備などの分野や音声ガイド、通信業務の分野にも利用が期待されています。

因みに、こうした人体の特性を用いた認証システム=生体認証は今後のパソコンやスマートフォンの利用発展の上で重要な要素になると言われています。

それはこれからのIT機器が扱う非常に多くの個人情報の管理に、従来型のパスワードによる認証では十分な安全が確保できないと言う問題によるものです。

既にWindows10ではこうした状況を踏まえ、生体認証デバイスを用いるログイン方式「Windows Hello」が標準で用意がされています(ただし、初期設定時にはこの機能は無効化されています)ので、利用設定をすればすぐにでも利用が可能です。またスマートフォンのiPhoneやXperia等には指紋センサーが搭載されていますし、富士通のスマートフォン、Arrowsには目の中の虹彩で個人認証をする機種もあります。

勿論これらの方法にも一長一短がありますが、パスワードに頼るセキュリティは今後は縮小していく流れになる様です。

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