1月9日のトピック

「悪質」なのか「過ぎた配慮」なのか、判断が難しいですね。

「iPhone6」の画像検索結果

年末からスマホ/ケータイ業界で話題になったのがAppleの「旧型iPhoneに対して、動作速度を意図的低下させていた」問題です。

事の発端はある「iPhone 6s」ユーザーが、iOSをアップデートしたら動作が遅くなった、とアメリカのソーシャルブックマークサイト(Webサイトへのリンクを収集・公開し、会員登録すれば記事の投稿やコメント付けも出来る、一種の掲示板型Webサイト)Reddit(レディット)に12月9日に投稿したこと、そしてそれをきっかけにカナダの開発者、PRIMATE LABSが実際に計測データを取ってみると、iOSアップデート前と後では明確な差異が出ている事が判ったのです。

この結果を12月12日に問題として明確にし、Appleは20日、この減速問題が発生する事を正式に認めて謝罪するに至ったのです。

何故Appleがこのような対応をしたか、と言うと、バッテリーの経年劣化による突然のシャットダウンを防ぐ為、とあります。確かにiPhoneユーザーの中には「20%位バッテリー残があるはずなのに急にシャットダウンした」と言う様な話を間々聞く事があります。現在スマートフォンに使われているリチウムイオン電池は小型軽量で高電圧を得られる、メモリー効果がなく自己放電も少ないので長寿命に使える、と言うメリットがある一方で、急速あるいは過度な充電をすると電池を急激に劣化させる事になってしまい、最悪の場合は発火、破裂の危険も含んでいます。また寿命を終えたリチウムイオン電池は内部にガスが溜まって膨張してしまい、結果的にiPhoneそのものを破壊する事にもなってしまいます。

Appleとしてはこうした危険を避ける為に、旧型機種に新OSを適応させる場合は意図的に動作速度にブレーキをかけていた、と言うのです。しかしこれまでそのことは公開せず行ってきたので一部には「新型機種に買い替えをさせる為にやった悪意のある行為」ともみられています。

Appleとしては信用回復に努めるとして早期に謝罪をした上で2018年1月~12月までの間、iPhone6以降のモデル( iPhone SE、iPhone 6、iPhone 6 Plus、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone X)のバッテリー交換料金をこれまでより5600円値下げして3200円で希望者全員に実施すると発表しました(但し非正規品バッテリーは対象外)。

個人的な感想を言えば、この様な『仕込み』を事前に開示してないAppleにも問題はありますが、iPhoneには非正規の修理業者やDIYの修理キット/パーツも販売されており、Appleの想定外のサポートをされているとなるとそれらに対してのケアもある程度しなければならない、と言うジレンマの結果がこのような事態になったのでは、と思ったりもします。

ともあれ、iPhone6以降のユーザーの方は年内なら調子の善し悪しに関わらず低価格でバッテリー交換してもらえますので、検討されてみてはいかがでしょうか。

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