MicroSoft Excel講座その2 簡単な売上げ表を作ってみる2

3・面倒な計算は関数を使って計算する

個々の売上げの合計が計算出来たら、全体の売上げの計算をしてみましょう。
つまり、E列に出て来た計算結果を全て合計すればいい訳ですね。

この場合、E7セルに

=E3+E4+E5+E6

と入力すれば合計は確かに計算できるのですが、折角なのでもっと簡単便利な方法で計算してみましょう。

それは「関数」を使っての計算です。

まず、今回の関数を入力するセルをE7とします。
続いて2003の方はメニューバー、2007、2010の方はメニューリボンの中から「Σ」のマークのボタンを探してください。

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見つけたらこれをクリックします。

すると、E3からE6セルまでの間が破線で囲まれた状態になり、E7セルには

=SUM(E3:E6)

という数式が表示されました。

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このままの状態でEnterキーを押すと、E7セルに 55754 という数字が出てきます。

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さて、改めて、関数とは何かを説明しておきましょう。
Excelで言う関数と言うのは「特定の計算を行う命令」と考えるといいでしょう。

今回の場合は「SUM」という関数を使いました。
SUMとは「指定した範囲の合計を計算する」関数になります。

指定した範囲とはこの場合(E3:E6)と括弧で括った部分になります。
この範囲を指定する部分の事を「引数(ひきすう)」と呼んでいます。

つまり、Excelの関数式を作る場合は

=関数(引数)

という形で記述されます。
但し、この記述にはいくつか例外もあります。
関数に判断処理を求める様な場合は引数が複数になる場合もありますし、引数が存在しない関数もあります(でも書式上()を付けなきゃならんので、括弧内を入力しないでそのまま記述しています)。

実はExcelには300以上の関数があり、全ての関数を呼び出す場合は、数式バーの左にある「fx」のボタンをクリックして関数入力ダイヤログを開く必要があります。

ただ、そこまでやってると関数の入力がとても面倒なのでよく使われる5つの関数に関しては「Σ」のボタン右側のドロップダウンで選択出来るようになっているのです。

 

ではよく使う関数で次のような計算をしてみましょう。

 

(問題)キウィ、バナナ、みかん、リンゴの平均価格を求め、答えをC9セルに記載しなさい

 

一般的に平均を計算する場合は、対象となる数値を全部合計し、その合計を個数で割れば求められます。
しかし、Excelには平均を求める為の関数もあるのです。
それがaverage関数です。

実際にやってみましょう。

平均価格をC9セルに記載するので、計算式もC9セルに入れる事になります。
そこでC9セルをクリックします。

続いて2003の方はメニューバー、2007、2010の方はメニューリボンの中から「Σ」のマークのボタンを探してください。
見つけたら、その右隣にある「▼」マークをクリックします。

ドロップダウンメニューの中に「平均(A)」という項目があるので、これを選びます。

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すると、C9セルには

=AVERAGE(C3:C8)

という関数式が表示され、計算対象にはC3セルからC8セルが範囲選択されています。
しかしこれでは計算範囲が正しくはないですね。C7、C8セルにはデータが有りませんから、計算対象にしても意味がありません。

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また後々の表の追加削除にも影響が出る場合もあるので、ここは範囲選択をし直しておきます。

範囲選択の修正はマウスを使います。
範囲選択が破線点滅状態のうちに、正しい範囲をマウスでドラッグして指定します。

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今回はC3セルからC6セルになる様に範囲を選択し直します。
選択が良ければEnterキーで確定して下さい。

C9セルに 149.25 と計算結果が出るはずです。

C9セルの関数式も

=AVERAGE(C3:C6)

になっているかと思います。
ついでにB9セルに「平均単価」と入れておくとよりわかりやすい表になりますね。

 

 

4・計算結果を綺麗に見せる書式設定/セル結合してタイトル挿入

さてこうして計算結果が出た訳ですが、計算結果だけを表示させているとただの数字の羅列になってしまい、お世辞にも見やすい表とは言えません。

例えば大きな数値を表示する場合、3桁毎に,を入れて表示したり、売上げの金額がこのままでは円なのかドルなのかも判りにくいですね。

Wordでこうした表を作る場合、位取りのカンマの挿入や売り上げの単位通貨の表示は逐一手入力する必要がありましたが、Excelではそうした処理を「書式設定」で行う事が出来るのです。

では書式設定を実際に見てみましょう。

まず、キウィ、バナナ、みかん、リンゴの単価を日本円で表示してみます。

表示を変更したい箇所、今回はC3-C6を範囲選択します。

選択が出来たら、セルの書式設定ダイヤログを呼び出します。

・Excel2003以前の場合
メニューバーの「書式(O)」>「セル(E)」の順番でクリックします。

・Excel2007以降の場合
リボンメニューの「ホーム」タグ内、数値のグループにあるボタンをクリックします。

・Excel2003/2007共通
範囲選択している場所でマウスの右ボタンをクリック、表示されるショートカットメニューから「セルの書式設定(F)」をクリックします。

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「セルの書式設定」ダイヤログの一番左のタブに「表示形式」とあります。
特に指定をしてない場合はここは「標準」になっていますが、今回はここで「通貨」を選んでみます。

「サンプル」の欄がそれまでの 162 から 162 に変わりました。
中段の記号(S)の欄が「」になってるからです。
ドロップダウンで見てみるとドルやユーロ等各国の通貨記号が使える事になります。

また「負の数字の表示形式(N)」という欄があり、ここでは入力データや計算結果が負の数、つまりマイナスになった場合の表示方法を選ぶ事が出来ます。
カラープリンタが使えるなら赤い文字で表示した方が判りやすいのですが、モノクロプリンタ、レーザープリンタを使う場合やコピー機で複写する場合は黒い文字で表示出来る様に設定しておきましょう。

WS000060

設定が良かったらOKボタンをクリックし、ダイヤログウィンドを閉じます。

するとC3-C6セルの表示に¥マークがつきました。

更にE3~E7セルにも同様の書式設定を適応させると、こちらには¥マークの他に、3桁毎に位取りのカンマも入ります。

C9セルの単価の平均にも同じ書式が設定できますが、その際には「小数点以下の桁数(D)が2になる様にして下さい。
本来1円以下の金額単位は現在では金融取引関係でしか使われていませんが、今回は平均価格と言う数値ですでに小数点以下2桁以上はない事も判っていますので、ここは2にしておくとよいでしょう。

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ここで設定される¥マークや,は文字列ではない事に注目して下さい。
これらの記号は書式と言う設定によって付加された物なので、例えばC3セルのデータを変更しても書式はそのまま新しいデータに適応されます。
またデータが削除されてもそのセルが残る限りは書式も残ります。

 

書式設定と並んで、表を綺麗に見せる効果にタイトルの挿入があります。

例えば今回の場合、1列目が空いているので、ここを使って表のタイトルを入力してみましょう。

まず、B1セルをクリックします。

先にフォントの大きさを指定しましょう。
タイトルや見出しになる文字は一般的な表の文字より大き目にした方が目立ちます。
そこで16~18ポイントの大きさの文字にしましょう。

・Excel2003以前の場合
書式設定ツールバーの「フォントサイズ」のドロップダウンを使い、16、または18を選びます。

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・Excel2007以降の場合
リボンメニューの「ホーム」タグ内、フォントのグループにある「フォントサイズ」のドロップダウンを使い、16、または18を選びます。

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1行目のセルの高さが若干大きくなりました。

表のタイトルとして「今日の売上げ一覧」と入力します。

ここまでの入力でも一応表のタイトルっぽくは見えますが、表全体の横幅からすると、左に詰まってしまってますね。

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そこでこのタイトルを表の横幅に対して中央に揃える様にやってみましょう。

B1セル~E1セルまでを範囲選択します。

セルを結合して中央揃え」を実行します.

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・Excel2003以前の場合
書式設定ツールバーの「セルを結合して中央揃え」を選びます。

・Excel2007以降の場合
リボンメニューの「ホーム」タグ内、配置のグループにある「セルを結合して中央揃え」を選びます。

実行すると、これまでB1からE1までの4つのセルが結合されて、新しいB1セルが誕生し、、「今日の売上げ一覧」の文字が表の横幅に対して中央に位置する様になりました。

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セル結合して中央揃えはこうした表題になる様なデータを入力するのに便利な方法ですが、注意するべき点もあります。
結合するセルのうち、入力された情報が残るのは選択範囲の左上に当たるセルの情報だけです。それ以外のセルの情報は結合した際に消えてしまいます。

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