2012年 2月 2日

スマートフォンは若者だけの物、ではなく、これからは地域と密接に使う機器になるかもしれません。

1/31のテレビ東京「ガイアの夜明け」でも紹介されていたのが、三重県玉城町の『オンデマンド交通システム』です。

過疎化の進む玉城町では以前は町内に民間の路線バスが走っていたのですが、これが業務を縮小し平成8年に撤退し、「福祉バス」として町営のマイクロバス運営に移管したのです。

しかし3ルート19便あった福祉バスの利用者は1便当たり平均4~5人と少なく、非常に効率の悪い運用になってしまっていました。

これを解決するために平成21年11月から導入されたのが、”オンデマンドバス”と言う方式です。

予め会員登録をした方にスマートフォンが提供され、これを使って事前に予約を入れる事で乗客がいるコースにだけバスを走らせる事が出来る様になったのです。

また車両の方も、従来のマイクロバスから10人乗り程度の大型ワンボックスカーにサイズダウンし、ここでもコストダウンを図っています。

さて、このオンデマンドバスですが、実は考え自体は古くからあったのですが、従来はこれを人間の手作業でスケジューリングをしていました。しかし、一度コースを決めてしまうと後から追加変更が難しく、それを上手にマネジメントするには土地勘と経験がないと出来ない事だったのです。

玉城町のシステムは東京大学大学院が開発したコンピュータを利用する新しい運用システムを導入しており、ただ単に利用者からの予約を受け付けるだけではなく、コンピュータを使って予約を「選ばせる」という運用が可能になったのです。

更にここにスマートフォンが加わる事で、より迅速に予約を入れる/選べるシステムとなったのです。

そして今ではこのスマートフォンにバスの予約だけではなく、緊急通報のシステムも組み込まれる事になり、住民のトラブルを素早く察知できる体制が作られています。

スマートフォンにはGPS機能が内蔵されているため、こうした信号を発した場所がモニタの地図上にすぐに表示させる事が出来るのです。

これなら通報者が電話口で場所を告げなくても、機械上で正確に場所を特定でき、それを元に救急車にも通報しやすくなる、という訳です。

ぜひ、九十九里町でも実現してほしいサービスですね。

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