2016年 11月 14日

あなたの携帯もそうなる、かもしれません。

2020年の東京オリンピックまで用意するべきものは沢山ありますが、あまり話題になってない、しかし重要なものの一つに勝者に授与されるメダルの製造があります。

オリンピックのメダルと言えば金、銀、銅の3種類ですが、いずれも金属としては希少性のあるのものばかりです。特に金の場合は金自体が希少性の高い金属、と言う事もあり、基本的には90%以上が銀で作られたメダルに金メッキを施して作られています。

なので金そのもの量は思った程多くなくてもいいと言う事にもなりますが、しかしそれでもそれなりの量を用意する必要はある訳です。

因みに東京オリンピックの組織委員会がオリンピック、パラリンピック両方でどれだけのメダルが必要かを試算した表がありますが、金、銀、銅の各メダルを1666枚、計4998枚を製造するのに金を9996グラム=約10Kg、銀は1232840グラム=約1.2トン、銅は736372グラム=約740Kgが最低限必要、と報告しています。これらの数値はあくまで最低限であり、製造工程のロスを踏まえて考えるとこの4倍の量を必要とする可能性もあるそうです。

そこでこれらの資源を用意する方法として、NTTdocomoは回収した携帯電話からメダル製造に必要な金属を取り出し、これをリサイクルする案を提案しています

実は携帯電話の内部には数多くの種類のレアメタルが使用されており、回収した電話機を分解してこれらを取り出せばかなりの量の資源がリサイクル出来る、と言う事になります。実際、2008年に独立行政法人物質・材料研究機構が試算したデータによると、日本の都市鉱山に存在する金の送料は6800トンにも及ぶ、と言われています。この量は全世界の現有埋蔵量の約16%に相当する事になります。

AppleのiPhoneも動画で紹介しているロボットを使って、回収した旧型機を上手に分解しています。

docomoでは年間に300万台の携帯電話を回収しており、これが800万台分集まれば組織委員会が試算する金、銅の量を十分に賄う事が可能、と試算しています。

しかし一方で、使えなくなった携帯電話をいつまでも持っている人、と言うのも意外に多くいるのも事実です。カメラだけ使えるから、ワンセグが使えるから、と言う様に電話機として使えなくてもほかの機能が使えるから手放さいと言う人もいますし、保存されている写真や動画を見る為に持っている、と言う人もいます。

こうなるとメンタリティーの問題になりますが、さてオリンピックを名目にどれだけ電話機が回収できる事でしょうか。

2016年11月
« 10月   12月 »
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930