2017年 1月 9日

この年末年始で人類数千年の歴史は終わった、と言われてしまいました。

年末から年始にかけて、ネット囲碁の世界に突然「Master(マスター)」と名乗るプレイヤーが現れ、プロアマを問わず、世界中の名だたる強豪棋士を相手に60戦60勝を挙げる、と言う囲碁の世界で衝撃的な事件が発生していたのですが、実はこのMasterなるプレイヤーはGoogle傘下の人工知能開発企業「Google DeepMind(ディープマインド)」が開発したコンピュータ囲碁プログラム「Alpha Go(アルファ碁)」の新型である事が、CEOのデミス・ハサビス氏の1月5日のツィッターでの発言で明らかになりました。

Masterは12月30日から1月4日までの間、Tygem(東アジア最大のオンライン囲碁対局サービス。日本では「東洋囲碁」の名前でサービス提供中)とFoxGo(こちらも世界最大規模のオンライン囲碁対局サービス。日本では「野狐囲碁」の名前でサービス提供中)に現れ、ここで60戦無敗と言うとてつもない強さを見せつけました。しかもこの際にMasterと対戦したのは、世界のトップ棋士も多数含まれており、中には日本のプロ棋士、井山裕太九段と思われる名前や中国の柯潔(かけつ)九段の名前も敗者のリストに上がっているほどなのです。因みに柯潔九段は敗戦の後にツィッターで「今まで人類が数千年かけて積み上げてきた物は間違いだったかもしれない」と呟いたほど、Masterは強かったと言う事らしいです。

ここまで強いMasterとは何者なのか、とネット囲碁の世界では話題になっていたのですが、それがAlpha Goの新型であり、今回の対戦は非公式のテスト、2017年後半には各囲碁協会の協力のもとに公式戦に参戦する事が明らかになったのです。

Alpha Goは2016年に韓国のプロ棋士、李世乭(イ・セドル。現在世界最強の棋士とされている人物。九段)と対戦し、4勝1敗の成績を挙げ、プロとして名誉九段の段位を与えられていますが、Masterはさらにこれを改良した新型と言う事になります。

Masterがここまで強さを出せるのはAIの深層学習(ディープラーニング)によるもので、Master同士の対戦を何回もやらせてより深い囲碁の学習をさせる事で強いプログラムを創り出してる、との事ですが、しかしここまでくるとSF映画にありそうなAIの暴走による人類への反逆なんて事も本当に怒ってしまいそうで怖いですね…。

2017年1月
« 12月   2月 »
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031