2017年 5月 23日

未来を感じさせてくれるコンビニ、と言えるのでしょうか。

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アメリカのAmazon.comは3月に無人のコンビニエンスストア「Amazon Go」をオープンする予定でしたが、この計画が遅延しているそうです。

なぜ遅延しているのか、と言う事以前に、そもそも無人のコンビニエンスストアなんて作れるのか、という疑問もある訳ですが。

まずこのコンビニの仕組みですが、入店する際にお客さんは自身のスマホにこのコンビニを使う為の専用アプリをインストールしておき、これを店の入り口にある自動改札の様な機器にかざして入店します。

店内には多数のセンサーとカメラがあり、お客さんの動きを逐一チェックしており、商品を手に取り、カバンに入れるとそこで「購入」と見なされ、全ての買い物が終わって店を出ると、スマホに購入商品の一覧と決済情報が送られてきて、代金はアプリに登録しているクレジットカードから引き落とされる、と言う事になります。バッグに入れたものを再び陳列棚に戻せば、購入をキャンセルしたとみなし、会計には計上されません。

この仕組みによりレジそのものがなくなり、乾物系のものであれば、商品補充も自動で可能ですから、無人でのコンビニ運用も可能、と言う事になるのです。

この話を聞くと本当にそんな事が出来るの、と疑問に思われるかもしれませんが、お客さんが少人数である、とか、ゆっくり買い物をしている状態であれば既に実用できるレベルに達しているそうで、後は短時間にお客さんが集中して来店する様な場合に処理が追い付ていない点をクリアにすればオープンは可能なのだそうで、今現在オープンが遅延しているのは、この点をクリアできてないから、だそうです。

さて、実は日本のコンビニも2025年までにはレジを無人化する計画を各社が打ち出しています。但しこちらはAmazon Goの様な無人化ではなく、機械によるレジの自動化やセルフレジの様なものの導入により、店員の作業効率を上げるのが狙いです。

つまり、コンビニエンスストアはそう遠くない将来、今以上に少ない人数で運営するか、完全無人化するかと言う事になります。

実際、現在のコンビニは売上高に対して人件費の比率が大よそ1割程度とされていますが、それらが削減できるとコンビニ業界全体で年間1兆円程度の利益が増えると予想されています。しかしそれ以上に減少している日本の労働者人口の問題も解決出来る、今までコンビニで働いていた人たちを別の仕事にシフト出来る効果も期待されています。

しかし、コスト安の為とは言え、人を介さない小売店と言うのも、年長者にはなじみにくそうですね。

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