2016年 4月 4日

今年の夏もWindowsに注目です。

 

3月31日よりアメリカMicrosoftは開発者向けカンファレンス『Build2016』を開催していましたが、その席上で現在最新OSのWindows10について、「Windows 10 Anniversary Update」と言う大型アップデートを提供する事を発表しました

これはWindows10に対してさらなる機能強化、新機能の追加をするものです。

このAnniversary Updateにおいて一般ユーザーに大きく関係してくるのは以下の3つではないか、と思われます。

1)生体認証機能『Windows Hello』のサードパーティ提供

既にWindows10には指紋センサーや赤外線カメラ等の機器を使って、使用者の身体的特徴を読み取ってユーザー認証を行う『Windows Hello』と言う機能が搭載されていますが、この機能はこれまでWindows及びMicrosoft製ソフトの一部でだけ使用可能なものでした。

Anniversary Updateによってこの機能がサードパーティ(Microsoft以外のソフトウェア会社や周辺機器メーカー)の開発者でも利用出来る様になります。

つまり、今後はこうした機能を持つパソコンがだんだん一般的になって来る、と言う事が考えられます。これまでも指紋センサーを内蔵したパソコンは数多く販売されてきましたが、いずれの場合もメーカーの独自機能と言う位置づけで、その為のソフトウェア開発もパソコンメーカーに一任されていました。その為、パソコンのログオン時には指紋センサーによる認証が使えても、それ以外の個人認証には使えない、というのが殆どでした。

今後はWindows Helloの機能を使って生体認証の基盤が整備される事になり、更にWindows10標準のwebブラウザであるMicrosoft Edgeとの組み合わせで、Webサービスのサインインなどにも利用が可能になります。

2)Cortana(コルタナ)の強化

Cortana(コルタナ)の使い方 - Windows 10を音声で操作しようWindows10には音声認識によるデジタルアシスタント機能の「Cortana(コルタナ)」が搭載されていますが、この機能が強化され、例えば出勤時刻や移動開始を察知して交通情報や天気を伝えたり、サードパーティーアプリでのナビゲーションやライドシェアリングを提案する、等も可能にしていくとの事です。

Anniversary UpdateはWindows10Mobileを搭載したスマートフォン(以下Windowsスマホと呼称)にも適応されると発表されています。Windowsスマホにも当然ながら、このコルタナの機能は搭載されているので、と言う事はこのスマホを介してより積極的なパーソナルアシスタントをして行こうと言うのがMicrosoftの狙いになるかと思われます。

3)手書き入力 Windows Ink のサードパーティーアプリ提供

ペンや指での手書き・手描きをサポートするWindows Ink機能が、サードパーティーアプリにも容易に組み込み可能になります。ペン入力の機能もこれまではペンタブレットメーカーの独断場でしたが、ここもマイクロソフトが基盤整備をし、他のアプリでも積極的に使用出来る様にしようとしてる事が判ります。

特にアジア圏は元々が筆の文化、且つ多種多様な文字を扱える文化があり、こと手描きについてのニーズは欧米より高いかと思います。

この他にも沢山の新機能が盛り込まれるとの事で、Windows系の開発者の方はこれから大変忙しくなるかと思います。

これらの機能を有効に使う為には、PC側にもそれを活かせる能力が必要です。Windows Helloには指紋センサーやカメラ、コルタナにはマイク、Windows INKにはタッチディスプレイや大型トラックパッド、もしくはペンタブレットが必須になり今後はUSBデバイスとして追加する、もしくは買い替えの際にはこれらの機能が内蔵されている物を選ぶ事になるでしょう。

しかし一般ユーザーにとってはそれ以上に悩ましいのが、Windows10の無料アップグレードの有効期限が今年の7月28日まで、と言う事ではないでしょうか。特にWindows7ユーザーの方はこのままいくか、乗り換えるか、乗り換えるなら機体は買い換えるか、悩ましい所ですね。

 

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