2017年 2月 13日

人工知能の進化、そして応用は止まりませんね。

Googleの人工知能研究チーム「Google Brain」は低解像度の画像から高解像度の画像を生成する技術「Pixel Recursive Super Resolution(ピクセル リカーシブ スーパーレゾリューション)」を発表しました。

この技術を使うと縦横8x8ピクセルの低解像度の画像を縦横4倍の32x32ピクセルに高解像度化し、更にギザギザになった部分をスムーズになる様に補正をかけ、元の写真がこのようなものであったであろうと再構築する事が出来る様になります。

実は画像データというのは、一度圧縮されたり粗いモザイク状態にされてしまうと元に戻す事は出来ない様になっています。この方式は「非可逆圧縮」と呼ばれる技術で、とにかく圧縮することを優先し、元のデータから間引ける部分を可能な限り間引いてしまうので、結果的に元の状態に戻す為のデータも捨ててしまっているのです。よって元に戻せない=非可逆、と言う言い方になってしまうのです。

Pixel Recursive Super Resolutionを使うと、この間引かれてしまった部分をドットになっている部分からパターン判別、足りないであろう部分を追加して描き込む事で元の画像に近づけることが出来る、と言う事なのですが、このパターン判別や足りない部分の描き込みに人工知能を使う事で、より精度の高い復元を自動的に行えることが出来るという訳です。

人工知能による画像の修正、補完と言う事だと、最近話題になっているのは「PaintsChainer」と言う物があります。

これは人工知能によって、線画だけの画像データに自動的に色塗りをさせる事が出来るのです。

これが現在webサービスとして提供されており、利用者はパソコンに保存されている白黒の線画の画像データをアップロードすると、絵の内容を人工知能が判断し、最適と思われる色彩で自動的に着色してくれる、と言うのです。

また読み込ませた線画に対して、画面上に表示されるカラーパレットから適当な色を選び、軽くチョンと色指定するだけで、着色範囲を自動で判別し、最適と思われる色の加減で着色する、と言う事も出来ます。

更に人工知能の画像加工では「2つの画像をミックスさせて加工する人工知能」もwebサービスで提供されています。

例えばこちらの「DEEP ART.to」(会員制)と言うサイトでは2つの画像データ(主に写真とイラスト)を投稿すると、絶妙な加減でミックスされた画像が出来上がるのですが、このミックスする加減をするのも人工知能、と言う事になります。

猫+ワシリー・カンディンスキーのTransverse Line」

こうなってくると、これからの画像加工と言うのもかなり変わって来るかも知れませんね。

 

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