2017年 4月 11日

田舎だからこそ、この様なサービスは面白そうですね。

4月22日から新しい映画を見るサービスが始まります。と言っても、インターネットやパソコンはあまり必要はありません(全く不要、とはいきませんが)。

サービスの名前は「popcom」と書いて「ポップコーン」と読みます。

popcomは小規模の映画上映会を行うに際しての複雑な権利関係や費用の問題を一括管理し、多くの場所で映画上映会を可能に出来るクラウドサービスになります。

上映会を主宰する側はpopcomに作品の提供、上映会会場の情報発信や入場チケット販売を依頼、観客はパソコンやスマホで上映会情報を知り、そこからwebでチケットを購入して鑑賞する事が出来ます。

映画はpopcom側のサーバーに登録されており、設定した上映時間の1時間前からストリーミング(インターネットを通じて映像データを受信と同時に再生する動画視聴方式)で視聴が可能になりますので、映像再生の為のパソコンとこれと接続出来るプロジェクターが必要になりますが、それさえ用意が出来るなら、どこででも簡単に映画上映会が出来る、と言う事になります。

昨今、中小の映画館は閉館の危機にさらされています。実際、九十九里近隣でも、東金、茂原の映画館は次々と閉館し、映画を見たいと思ったら千葉市内や市原、幕張まで出向かなければなりません。

映画館が閉館する理由は映写機のデジタル化にあります。従来の映写機はフィルムをセットして行うもの=アナログ式でした。ところが近年、この映写機がデジタル式になり、フィルムを使わずに上映が出来る様になり、映画自体も映画館にフィルムを送るのではなく、インターネットを通じて映像データを送る方式になったのです。

このデジタル映写機がDCIと言う(事実上の)世界統一規格のもので非常に高額(1スクリーンにつき1000万円程度するそうです)である為、中小の映画館はこれを導入する事が出来ず、結果的に映画館が廃業するという状況になっているのです。

勿論、デジタル配給が可能になる事で、カラオケボックスの様な施設で新作映画が鑑賞できる、と言うサービスも始まりましたが、あくまでこれもプライベートな映画視聴の延長、と言う事になります。

見知らぬ他者と肩を並べて映画を鑑賞する、と言う体験は田舎ではし辛くなってきていますが、しかしpopcomの様なサービスによってまた新しい視聴体験が生まれるかも知れませんね。

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