2017年 4月 18日

来年からの「パソコン」は劇的な変化、があるかもしれません。

「Surface」の画像検索結果

来月5月2日(アメリカ時間)に、Microsoftはニューヨークで教育分野向けの発表会を開催する予定ですが、その会場で発表されるある物の噂が広まっています

1つは「Windows 10 Cloud」(仮称)という新OSと、もう1つはそれを搭載したタブレット型パソコン「新型Surface」です。

Windows 10 Cloud」と言うのはその名前の通り、WindowsというOSをインターネットを通じて使用できるようにする、クラウドOSになります。クラウドOSと言うのは、OSの基本的な部分はインターネット上にあり、端末はネット接続する事で、この機能を使用できる様になる、というものです。なので、端末側にはネット接続の最低限の機能だけ持たせている事になります。

「Windows 10 Cloud」はWindows10の1バージョン、という位置づけになるので、従来型のWindows10がなくなるという訳ではありませんが、個々のパソコン用にOSをインストールする必要がなくなるので、ソフトウェアの代金=ライセンス料金は今まで以上に安価になり、それはそのまま安価なWindows系のパソコンが世に出てくる、という事にも繋がるわけです。

ただ、この「Windows 10 Cloud」では従来型のアプリケーションソフトは使用できず、UWP(Universal Windows Platform)アプリという、専用のアプリのみが使用できるWindowsになる、と言われています。

このように聞くと一見不便そうに見えますが、UWPアプリという構想はWindows8の頃から育てられてきており、Windows10になってようやく実用出来るようになったものなのです。UWPアプリはWindowsパソコンではもちろんの事、同じMicrosoftが製造販売しているゲーム機のXBOX OneやIoTデバイスでもそのまま使用できるという利便性があるのです。つまり、アプリ開発側からすれば1つのアプリを作るだけで複数種のデバイスでそれを使う事が可能になり、使用する側も1つのデバイスで使い方を覚えれば、他のデバイスでもそのまま使う事が可能、ということになります。

Microsoftはこの「Windows 10 Cloud」が動作する新しいMicrosoft製タブレットパソコン「新型Surface」を、現在Googleが主導しているクラウドOSパソコンの「ChromeBook」の対向として販売する考えのようです。ChromeBookはまだ日本ではあまり目立って売られてはいませんが、アメリカでは1台200ドル前後で販売されており、小中学校等の教育現場に広く普及しています。「新型Surface」がChromeBookへの対抗となるとやはり価格は同等かそれ以下、となるでしょうから、日本で販売する場合でも2万円程度の価格での販売と言うのは現実にありそうな価格設定と言えそうです。

しかし、Microsoftは5月のイベントで更にもう1つ発表をするかもと言われています。

「新型Surface」はクラウドOSの「Windows 10 Cloud」を使う、という事は、何時でも何処ででもインターネット接続している必要がある、ということになります。現在の技術でそれを可能にするとしたら、携帯電話回線を内蔵させるしかありません。つまり、パソコンの形をしているけど、その中身は限りなくスマートフォンに近い構造になる、という事になるのです。

ただ、従来はそうしたことを実現するためには携帯電話会社と契約してSIMカードの貸与を受ける必要がありましたが、昨今はこの仕組を内蔵機器で電子的に行えるeSIMという仕組みが確率しており、この仕組を使えば、Microsoftとの契約だけで携帯電話回線を使ったデータ通信も可能になります。

これらを総合して考えると、来年くらいからは、特にノートパソコンの購入時にはネット接続の利用契約まで今まで以上について回るということになる、かも知れない、ってことですね。単純にパソコンを買えばいい、って時代でもなくなりそうです。

 

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